“美女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たおやめ26.3%
びぢよ15.8%
たをやめ13.2%
たぼ13.2%
びじょ10.5%
いゝおんな5.3%
きれい2.6%
たま2.6%
ひと2.6%
びじよ2.6%
びぢょ2.6%
よいおんな2.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
石動の町の医師をことづかりながら、三造は、見返りがちに、今は蔓草つるくさきずなったろう……その美女たおやめの、山のふもと辿たどったのである。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
闔廬かふろいはく、『こころみに婦人ふじんもつてすきか』と。いはく、『なり』と。ここおいこれゆるす。宮中きうちう美女びぢよいだし、百八十にんたり。
しづく餘波あまりつるにかゝりて、たますだれなびくがごとく、やがてぞ大木たいぼく樹上きのぼつて、こずゑねやさぐしが、つる齊眉かしづ美女たをやめくもなかなるちぎりむすびぬ。
妙齢 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「なにサ、おまえを口説くどこうというのじゃない。……いまチラと門口で見かけたんだが、この隣にゃあ、すごい美女たぼがいるじゃないか」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それなかには橘姫たちばなひめよりもはるかに家柄いえがらたかいおかたもあり、また縹緻きりょう自慢じまんの、それはそれは艶麗あでやか美女びじょないのではないのでした。
何もずぬけて美女いゝおんなではないが、一寸男惚おとこぼれのする愛らしい娘。新吉の顔を見てはにこ/\笑うから、新吉も嬉しいからニヤリと笑う。
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「やっぱり可いんでしょう。ね、それ御覧なさい。美女きれいだからだよ。坊ちゃんは小親さんにれたのね。」
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「うん……こんな美女たまを龍平の野郎め、よろしく、ひとりで永々ながながと楽しんでいやがったんだから、ああなったのも、男冥利みょうりに尽きたんだろう」
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
本願寺からはなすのはいやだと騒がれた美女ひとなのに——
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
天晴あつぱ一芸いちげいのあるかひに、わざもつつまあがなへ! 魔神まじんなぐさたのしますものゝ、美女びじよへてしかるべきなら立処たちどころかへさする。——
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かつてはあこがれて、ためなんとまでうめきつるその美女びぢょ
是は深川ふかゞわ網打場あみうちばの者でおくまと云う、年二十九歳で、美女よいおんなではないが、色の白いぽっちゃりした少し丸形まるがたちのまことに気の利いた、苦労人のはてと見え、万事届きます。殿様の御酒の相手をすれば
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)