言伝いひつた)” の例文
旧字:言傳
同一おなしみづ医者いしやうち死絶しにたえた、さればかやうな美女びぢよ片田舎かたゐなかうまれたのもくにがはり、だいがはりの前兆ぜんちやうであらうと、土地とちのものは言伝いひつたへた。
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
不開室あかずのまの怪異とばかり想ひなし、かつ恐れ且あやしみながら、元来泣声ある時は、目出度めでたきことの兆候きざしなり、と言伝いひつたへたりければ、「いづれも吉兆にさふらひなむ」と主人を祝せしぞおろかなりける。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)