“不開室”の読み方と例文
読み方割合
あかずのま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さて松川に入塾して、直(たゞ)ちに不開室(あかずのま)を探検せんとせしが、不開室は密閉したるが上に板戸を釘付(くぎづけ)にしたれば開くこと無し。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
加州(かしう)金沢市古寺町(ふるでらまち)に両隣(りやうどなり)無(な)き一宇(いちう)の大廈(たいか)は、松山某(なにがし)が、英、漢、数学の塾舎となれり。旧(もと)は旗野(はたの)と謂(い)へりし千石取(せんごくどり)の館(やかた)にして、邸内に三件の不思議あり、血天井(ちてんじよう)、不開室(あかずのま)、庭の竹藪是(これ)なり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
彼(か)の不開室(あかずのま)の怪異とばかり想ひなし、且(かつ)恐れ且怪(あやし)みながら、元来泣声ある時は、目出度(めでた)きことの兆候(きざし)なり、と言伝(いひつた)へたりければ、「いづれも吉兆に候(さふら)ひなむ」と主人を祝せしぞ愚(おろか)なりける。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)