“館”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やかた67.3%
たち15.2%
たて5.7%
くわん1.9%
かん1.9%
ハウス1.1%
マンション1.1%
うち1.1%
タチ1.1%
みたち0.4%
こや0.4%
しくわん0.4%
コヤ0.4%
シャトウ0.4%
シャトオ0.4%
ホオル0.4%
マンシャン0.4%
ヤカタ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
甚五郎の行方は久しく知れずにて、とうとう蜂谷の一週忌いっしゅうきも過ぎた。ある日甚五郎の従兄じゅうけい佐橋源太夫げんだゆうが浜松のやかたに出頭して嘆願たんがんした。
佐橋甚五郎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
このたちには一人として我を憎むものなし。されど尼寺の心安きには似ず。こは小尼公アベヂツサの獨り我に對し給ふとき、屡〻宣給ひし詞なり。
たての山に行って見る。道は広いが、きのうの山よりは急で、少しぬかるので一寸した平地に出るまでには、息がきれて苦しかった。
土耳古トルコ使しくわん佛蘭士フランス使くわん武官くわん以下西よう人の住宅じうたく非常ひぜうに多い外になかなかとく色のあるじう人を持つてゐる。
その竹トンボの音が常に旋回する中心をさぐってみると、そこはヘクザかんという、古い西洋建築があることがわかったのです
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
その代り検事と課長は練習場で、ボールッ飛ばしに出ていった。ジュリアと千鳥とは、その間にクラブハウスの奥にある噴泉浴ふんせんよくへ出かけた。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
私の慾しいものは、宝石よりもマンションよりも、唯一ふき、そよそよと新鮮に、瑞々しく、曠野の果から吹いて来る朝の軽風である。
(新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「フランスへ行って住まおう、あっちのうちは好いよ、静かで——」
モルガンお雪 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
そんなのがあちこちの小高い場処に御館所オタチシヨを開いて、タチを構へ、配下の者を支配してゐました。
雪の島:熊本利平氏に寄す (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
近江の二六佐々木氏綱ささきうぢつなみそか使つかひにえらばれて、かのみたちにとどまるうち、さきの城主二七尼子経久あまこつねひさ二八山中たうをかたらひて、二九三十日みそかの夜三〇不慮すずろに城を乗りとりしかば
「——実は他あやん、その婆さんというのが、僕のいるこやの伴奏三味線を弾いている女でね」
わが町 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
土耳古トルコ使しくわん佛蘭士フランス使くわん武官くわん以下西よう人の住宅じうたく非常ひぜうに多い外になかなかとく色のあるじう人を持つてゐる。
僕はアノコヤの見張りだが、君は無切符で見ていたろう。君は知るまいが、浅草の活動小屋でそんな事をすると命がけだよ。
東京人の堕落時代 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
リゼットが始めて彼にとらえられてサン・ラザールのシャトウ——すなわ牢屋ろうやへ送り込まれるときには生鳥いけどりうずらのように大事にされた。真にりょうを愛する猟人かりうどものを残酷ざんこくに扱うものではない。
売春婦リゼット (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
すこしく精神に異状を呈したと思われる、フィンランドの公爵、モンド氏の古きシャトオに捕虜となったコン吉ならびにタヌのその後の朝夕は、直接の肉体的被害はすくなかったが
灰色の鋸壁のこぎりかべのあるホオルは、眼下の谷間での目ぼしいもので、その森や暗いからすの巣は西の空を背にして立つてゐた。太陽が樹々の間をすぎて赫々あか/\と鮮やかにそのうしろに沈んでしまふまで私はじつとしてゐた。
自分たちが決してこれらの近代的マンシャンの客となることはないのだと感じながら、伸子は贅沢に静まっている邸宅の前を次々と馬車で通りすぎて行った。
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
ミヤコでは、既に平安朝の中期に此が人形ニンギヤウになつて居た文献がある。紫式部日記・枕草紙などで見ると、ひゝなはおヤカタを作つて祭つた事が記されて居る。