“残酷”のいろいろな読み方と例文
旧字:殘酷
読み方割合
ざんこく79.6%
むご12.2%
ひどい4.1%
みじめ2.0%
むごたら2.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして、無意識な残酷ざんこくさで自分の痛いきずにさわろうとしているのだ。二人はあらゆる好意にみちた言葉を自分になげかけるだろう。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
終夜夫アレサンドロ氏によって残酷むごたらしき責め折檻に遭わされたらしく、額部より顔面へかけて三カ所のきずがあった。
陰獣トリステサ (新字新仮名) / 橘外男(著)
「情死じゃアねえが、大方痴戯いたずらはてだろうよ」「いや、菊屋のかみさんが残酷ひどいからだ、以前このまえもあそこの下女で井戸へ飛んだ者がある」
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
徹底的にタタキ付けられた時と同様の残酷みじめさを感じながら……。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
こんな惨めな残酷むごたらしい、切迫せっぱ詰まった運命に直面した人間に、なんの感傷なぞがあるものでしょうか。
仁王門 (新字新仮名) / 橘外男(著)