“みじめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悲惨35.0%
惨21.7%
惨憺8.3%
見惨6.7%
不見目3.3%
悲慘3.3%
酷目3.3%
不幸1.7%
悲哀1.7%
悽惨1.7%
惨澹1.7%
惨酷1.7%
慘憺1.7%
憐憫1.7%
残酷1.7%
無残1.7%
見自目1.7%
身惨1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実際、小父さんの周囲にある人達で、学問や宗教に心を寄せるものの悲惨(みじめ)さを証拠立てないものは無いかのようであった。哀しい青年の眼ざめ。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
皇帝(ツアール)の位から滑り落ちたニコラス二世以上に惨(みじめ)だと言つていゝ。愛は露西亜帝国よりもずつと大きいからである。
御蔭(おかげ)で、岩で骨が痛んだり、泥で着物が汚(よご)れたりする憂いがないだけ、惨憺(みじめ)なうちにも、まだ嬉しいところがあった。そうして、硬く曲った背中を壁へ倚(も)たせた。
坑夫 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
孔乙己はとても見惨(みじめ)な様子で仰向いて答えた。
孔乙己 (新字新仮名) / 魯迅(著)
もしや、老人が此儘死んでしまうようなことがあれば、自分はどんなに淋しい身の上になることであろうか、それは帰るべき塒(ねぐら)を失った仔鳥よりも、いく段か不見目(みじめ)であろうと思われる。
仲々死なぬ彼奴 (新字新仮名) / 海野十三(著)
可愛い兒供(こども)の生れた時、この兒も或は年を老(と)つてから悲慘(みじめ)な死樣(しにざま)をしないとも限らないから、いつそ今斯うスヤ/\と眠つてる間(うち)に殺した方が可(いゝ)かも知れぬ、などと考へるのは
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
中には撲(なぐ)れと叫ぶ者も無いでは無かツたが、議案は遂に成立しなかツた。取分け酷目(みじめ)な目に逢はされたのは、先頭第一に解剖室へ跳込(をどりこ)むでそして打倒(ぶツたふ)れた學生で。これが一平に出口を塞がれて了ツて。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
裂(さ)けよ! 此(この)胸(むね)よ! 破産(はさん)した不幸(みじめ)な心(こゝろ)よ、一思(ひとおも)ひに裂(さ)けてしまうてくれい! 目(め)も此上(このうへ)は牢(らう)へ入(はひ)れ、もう自由(じいう)を見(み)るな! 穢(けがらは)しい塵芥(ちりあくた)め、元(もと)の土塊(つちくれ)へ歸(かへ)りをれ、活(い)きて働(はたら)くには及(およ)ばぬわい
あの晩彼女(あれ)が言ったことは、自分でも熟〻(つくづく)とそう思ったからであろうが、私には、あゝ言ったあの調子が悲哀(みじめ)なように思われて、何時までも忘れられない。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
その悽惨(みじめ)な姿をアリアリと現実に見た一瞬間、私は思わず眼を閉じた。その上から両手でピッタリと顔を蔽(おお)うた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
首の回らないほど高い襟(カラ)を掛けて外国から帰って来た健三は、この惨澹(みじめ)な境遇に置かれたわが妻子を黙って眺めなければならなかった。ハイカラな彼はアイロニーのために手非道(てひど)く打ち据えられた。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
……こんなのを、自由というのかしら。……むしろ、惨酷(みじめ)といったほうがいいわ。……いい加減に扱われているんだよ。たしかに、見捨てられているんだ。
これは幼い時の遠い美しい記臆が胸に浮んだからです。ソレを語りつゝ君は今の慘憺(みじめ)な境遇にくらべ、又行衞は黒い雲が横はつて何の希望(のぞみ)もなく死の一字が赤くたゞ閃いてをることを嘆かれました。
花守 (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)
眼鏡を掛けた妹の平たい顏を憐憫(みじめ)な思ひをして見入つた。
入江のほとり (旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
徹底的にタタキ付けられた時と同様の残酷(みじめ)さを感じながら……。
一足お先に (新字新仮名) / 夢野久作(著)
白いベッドの上に横(よこた)えられた無残(みじめ)な自分の姿が明かに見えた。鎖を切って逃げる事ができない時に犬の出すような自分の唸(うな)り声が判然(はっきり)聴えた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「行かんらしいわ。———お婆ちゃんが、自分等見たいな見自目(みじめ)な暮ししてたもんが出かけて行ったら娘の耻(はじ)や、日本にいたら何も知られんで済む、云うてはるねんて」
細雪:03 下巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
上野の戦争が終(す)んで後私が十八、九のことであったか。徳川家に属した方の武家などは急に生活の道を失い、ちりぢりばらばらになって、いろいろな身惨(みじめ)な話などを聞きました。