“みじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
81.6%
12.0%
4.4%
0.6%
見惨0.6%
身滲0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卑屈ひくつになるなと云った男の言葉がどしんと胸にこたえてきて、いままでの貞女ていじょのような私の虚勢きょせいが、ガラガラとみじめに壊れて行った。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
したがつて其方そのはう談判だんぱんは、はじめからいまかつふでにしたことがなかつた。小六ころくからは時々とき/″\手紙てがみたが、きはめてみじかい形式的けいしきてきのものがおほかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
またこれほど手入れしたその花の一つも見れずに追ひ立てられて行く自分の方が一層のみじめな痴呆者たはけものであるやうな氣もされた。
子をつれて (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
マーキュ 猫王ねこまたどの、九箇こゝのつあるといふ足下おぬしいのちたッたひとつだけ所望しょもうしたいが、其後そののち擧動次第しこなししだいのこ八箇やッつたゝみじくまいものでもない。
人間の罪悪と見惨みじめを見ない花野ではなくなったか——と、憮然ぶぜんとしてしまった。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それが何時も斯うして身滲みじめな窮迫な思ひをしなければならないといふのは、只みのるの放縱がさせるわざであつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)