“貞女”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ていじょ71.4%
ていぢよ28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
卑屈ひくつになるなと云った男の言葉がどしんと胸にこたえてきて、いままでの貞女ていじょのような私の虚勢きょせいが、ガラガラとみじめに壊れて行った。
清貧の書 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
それは、村でも評判の貞女ていじょだったある女が、寝惚けて、野らで使う草刈鎌くさかりがまをふるってその亭主を殺して了ったというのである。
夢遊病者の死 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
取ても卅二歳少々ちと婆々ばゝすぎますけれども其代りしうと厄介やくかいも子供もなくうちは其女獨りにて若御内儀おかみさんに成ならば其こそ/\貞女ていぢよ御亭主ごていしゆ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「立たうと坐らうと勝手だ。こんな貞女ていぢよを追ひ出して、あの雌猫めねこの化けたやうな女と一緒になる積りだらう。そんな野郎はもう親分でも子分でもねえ」