“憮然”の読み方と例文
読み方割合
ぶぜん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
兵馬は憮然ぶぜんとしてしまいました。竜之助の前には幾度も現われるこの女、こうして兵馬の前に現われたのは今宵がはじめてか知らん。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
憮然ぶぜんとして痛嘆する孔明の呟きを聞くと、馬謖ばしょくは日頃の馴れた心を勃然ぼつぜんと呼び起して、その面にかっと血の色をみなぎらして叫んだ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
おれは憮然ぶぜんと浮かない気分になった。多少は痛快だなどと思った早計を自分でわらい、かれらの脇をすりぬけるようにして階段をおりた。
陽気な客 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)