“悲惨”のいろいろな読み方と例文
旧字:悲慘
読み方割合
ひさん50.0%
みじめ43.8%
いじら2.1%
みじめさ2.1%
みぢめ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もし自分じぶんが、あの佐倉宗吾さくらそうごだったら。」と、空想くうそうしたことでした。あの悲惨ひさんきわまる運命うんめいにあわなければならぬと想像そうぞうしたのです。
世の中のために (新字新仮名) / 小川未明(著)
哀れな、賤しげな、怖ろしい、ぞっとするような、悲惨みじめな者どもであった。二人は精霊の足許に跪いて、その着物の外側に縋り着いた。
その姿の悲惨いじらしいような、怖しいような、何とも云えない心持がして、思わずハッと眼を閉じると、燈火あかりは消える、女の姿も消える。
お住の霊 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
我を取囲む錯雑せる悲惨みじめさの意識。事物そのものに内在せる悲劇が作用はたらいて救い難い暗さに迄私を塗込める。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)