“むざん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ムザン
語句割合
無慙48.4%
無惨19.2%
無慚16.9%
無残10.3%
無慘1.9%
無殘1.9%
無三0.9%
無漸0.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真逆まっさかさになった女で、髪がふはりと下に流れて、無慙むざんや真白な足を空に、顔はもすそで包まれた。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
強情に堪える唇から、ゼイゼイ漏らす息にれて、破れた笛を吹き続けるような、無慙むざんな悲鳴が、ヒー、ヒーと断続します。
思い掛けなくも両腕、両脚を無惨むざんにすぱりと切り取られたお由の屍体は、全く裸体にされて半分小川の中へ浸されているのだ。
白蛇の死 (新字新仮名) / 海野十三(著)
蟻や蠅でさえ生きていられる世の中に、人間が食えなくなって生きていられないという世の中は、無惨むざんなものといわねばなりません。
いやもう一つ、わたくしが気を失って倒れておりました間に、つい近所の町筋では無慚むざんな出来事が起ったのでございました。
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
いやもう一つ、わたくしが気を失つて倒れてをりました間に、つい近所の町筋では無慚むざんな出来事が起つたのでございました。
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
無残むざんや、なかにもいのちけて、やつ五躰ごたい調とゝのへたのが、ゆびれる
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
せっかく丹精して塗り立てた彼女の手も、この神聖な一杓ひとしゃくの水で、無残むざんに元のごとく赤黒くされてしまったのである。
行人 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
無慘むざん玉簾たますだれふきとほして此初櫻このはつざくらちりかヽりしそで馬廻うままはりに美男びなんきこえはれど
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
それが、今朝、無慘むざんな死骸になつて、自分の部屋の中に發見されたのでした。
無殘むざん爆彈ばくだん血染ちぞめられたとふその最後さいごいたましくもかんじられはしないだらうか?
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
『オー、無殘むざんに。』と春枝夫人はるえふじん手巾ハンカチーフおもておほふた。
無三むざん退もどるほどにかへるほどに、
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
三五さんごが十八にもなりて揚屋酒あげやざけ一猪口ひとちょく弗箱ドルばこより重く、色には目なし無二無三むざん身代しんだい釣合つりあい滅茶苦茶めちゃくちゃにする男も世に多いわ、おまえの、イヤ
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それめたといふのであつたらう、忽ちに手対てむかふ者を討殺うちころし、七八さうの船に積載した財貨三千余端を掠奪し、かよわい妻子を無漸むざんにも斬殺きりころしてしまつたのが、同月十九日の事であつた。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)