“赫々”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かくかく41.1%
かっかく36.6%
あかあか7.1%
かく/\5.4%
かっか1.8%
かっかっ1.8%
かつ/\1.8%
あか/\0.9%
かくかくの0.9%
かッかッ0.9%
くわく/\0.9%
てかてか0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は赫々かくかくたる未来ある有為の人物だったが、その後咽喉病に犯されたために夭死した。その男がリヴァプール駅で一切の手筈をやった。
画に於ける仙崖、東圃、学に於ける南冥、益軒、業に於ける加藤司書、平野次郎、野村望東尼は尚赫々かっかくたる光輝を今日に残している。
梅津只円翁伝 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
身心ともにしびれて生けるしかばねのような肉体のからに、ただ、彼の意念の火が——生命の火だけが——赫々あかあか求法ぐほうに向って燃えているのであった。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
勿論もちろんいま境涯きやうがいとてけつして平和へいわ境涯きやうがいではないが、すでにはら充分じゆうぶんちからがあるので、すぐよりは餘程よほど元氣げんきもよく、赫々かく/\たる熱光ねつくわうした
嫁入り道具一式を売る向いの古い反物屋の前に据えた天水桶てんすいおけに、熱そうな日が赫々かっかと照して、埃深ほこりぶかい陳列所の硝子のなかに、色のめたような帯地や友染ゆうぜんが、いつ見ても同じように飾られてあった。
足迹 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
それから又表座敷へ廻って、越後守光長の首級しるしをも貰い受けよう。そういう復讐の念に燃えるので、滝之助は赫々かっかっと上気して、汗は泉の如く身内に吹き出た。
怪異黒姫おろし (新字新仮名) / 江見水蔭(著)
密閉した室で、赫々かつ/\と火を起した火鉢に凭つて、彼は坐つて居た。未だ宵のうちなのに周囲あたりには、寂として声がなかつた。
(新字旧仮名) / 牧野信一(著)
ウ※トクロスに引返すと、私は今高く赫々あか/\と燃え盛る太陽から遠ざかつた道を辿つて行つた。その他には自分の行く方向を選ぶ意志も何もなかつた。長い間、私は歩いた。
たれかいう巾幗きんこく不成事ことをなさずと かつてきす神功じんごう赫々かくかくの
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
のぼせて、頭ばっかり赫々かッかッと、するもんだで、小春さんのいい人で、色男がるくせに、頭髪かみのけさ、すべりと一分刈にしている処で、治兵衛坊主、坊主治兵衛だ、なあ、旦那。
みさごの鮨 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
赫々くわく/\と炎ゆるストーブを大勢の人たちが取り囲むで、ある一人の詩人が最近に作つたお噺をするところ
嘆きの孔雀 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「豪儀だな、そいつあ、」とくるりと廻った、かしら法然天窓ほうねんあたまは竈の陰に赫々てかてかして
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)