“かつ/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
戛々33.3%
戞々33.3%
赫々22.2%
戞〻11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
だが、私が二年程前、彼女とあそこまで初めての探勝を試みた日は、アジロ通ひのガタ馬車が円かなラッパの音を撒きちらしながら戛々かつ/\と走つてゐた麗らかな夏の朝であつた。
環魚洞風景 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
夢に球と球と相触れて戞々かつ/\と響く音に耳を襲われ、驚きめてかしらあぐれば其響は球の音にあらで外より余が室の戸を急がわしく打叩くにぞありける
血の文字 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
メイソン氏は、誰かゞ扉を開ける度に震へてゐたが、もう燃え盡した、しかしまだ燃屑もえくづの山は赫々かつ/\と赤く輝いてゐる爐の火にもつと石炭をつぐように頼んだ。
武蔵相模は新皇親征とあつて、馬蹄戞〻かつ/\大軍南に向つて発した。武蔵も論無く、相模も論無く降伏したらしく別に抵抗をした者のはなしも残つて居ない。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)