“首級”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
しるし49.1%
くび30.9%
しゅきゅう14.5%
おしるし1.8%
しゆきう1.8%
なまくび1.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その最期のとき、首に掛けていた大海の茶入れと、腰なる新見国行あらみくにゆきの刀は、彼の首級しるしに添えて、やがて吉川元春の前に送られた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
お家断絶となった主君浅野内匠頭の泉下の妄執もうしゅうを晴さんために、昨夜吉良邸に乗こんで、主君の仇上野介の首級しるしを揚げ、今朝泉岳寺へ引取って
四十八人目 (新字新仮名) / 森田草平(著)
大坂陣を通じて三千七百五十級の首級しるしを挙げ、しかも城将左衛門尉幸村の首級を挙げたものは、忠直卿の軍勢に相違なかったのだ。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
「高遠城主平賀源心! あいつの首級くびだ、あいつの首級だ!」またはっきりと思い出した。「源心の首級を握っている手! ああ、あれは俺の手だ!」
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
雪に蔽われた城が見え、そこへ寄せて行く人数が見えた。と、一つのししむら豊かの、坊主首級くびが現われた。それを握っている手が見えた。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
染八の首級くびは、碇綱いかりづなのように下がっている釣瓶つるべの縄に添い、落ちて来たが、地面へ届かない以前まえに消えてしまった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
斎戒沐浴して髪に香を焚きこめる、——刺客の手にかかることがあろうとも、見苦しい首級しゅきゅうさらしたくないとのゆかしい御覚悟からなのだ。
老中の眼鏡 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
「十郎頼兼と多治見ノ四郎二郎、この二人を討って取る。ついてはそち勢に加わり、二人の者の首級しゅきゅうの真偽、見究めかたがた参れとのこと! 早々出発するがよかろう」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
と、心ひそかに信長の首級しゅきゅうを確実に挙げたかどうか、たえず一縷いちるの気がかりとしているようであった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「おやさしかった多門兵衛様には、すでに矢折れ兵糧ひょうろうつき、この城保ちがたしとご覚悟なされ、ご自害あそばされましてござります。首級おしるしなどあらばほうむらうものと、このようにお探しいたしても、かけた火に焼かれてそれさえない。悲しやな、オーオーオー」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「悲しや悲しや我らのご主人様の、多門兵衛正成公は、戦い利あらずと観念あそばされ、昨日深夜にお腹を召され、この世を去りましてござります。……首級おしるしなどあらばほうむろうものと、わが身探しているのでござるが、死骸へは火をかけ焼きましたとか、後に残ったは灰ばかり、あら悲しや何んとしようぞ」
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
中央ちうわうアメリカ發見はつけんの古器物中には此類の石器にみぢかき柄を付けせ石細工を以て之をかざれる物在り、又一手に首級しゆきうかかへ他手に石槍形の匕首をたづさへたる人物の石面彫刻物せきめんてうこくぶつ有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
しかし、すぐに続いて、今度は女の首級なまくびが一個、ユルユルと闇から浮き出して来、窓へ近寄り、頼母の方へ正面を向けた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その闇を背後にして、明るい窓外に向き、一つの男の首級なまくびが、頼母の方へ顔を向けているではないか。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)