“携”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たずさ66.1%
たづさ15.2%
4.9%
たずさわ4.0%
3.1%
たずさえ1.3%
たず0.9%
たずさう0.9%
タズサ0.9%
かゝ0.4%
さげ0.4%
たずさゆ0.4%
たつさ0.4%
たづさへ0.4%
ひっさ0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もはや春もくれて、雲白き南信濃路に夏の眺めを賞せんものと、青年画家の一人は画筆をえて、この深山路に迷いに迷い入った。
森の妖姫 (新字新仮名) / 小川未明(著)
下宿には書物『千八百八十一年度ヴインナ大學病院最近處方』とするもので、患者にはれをへる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
往来では彼はサモイレンコと並んで行き、その後ろに箱を抱えた補祭がつづき、一番あとから従卒がトランクを二つげてついて行く。
決闘 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
やがて、あのフィルムは、警視庁へ移送されてその犯罪捜査にった一同の役人並に庁内主脳者の前で、たった一度だけ試写された。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
この人が来る時は、よく私に物をって来てくれました。この人が帰ってった後で、爺さんはと白銅を一つ握っておりました。
旧主人 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
わたくしの家には父母のみならず祖父の手にした書巻と、わたくしが西洋から帰ったものがあった。わたくしは今辞書の一冊だも持たない身となった。
冬日の窓 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
文学にさわって居る女の人の裡には随分下らない只一種の好奇心や何となし好きだ位でやって居る人だってある。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
夜行は必ず提灯え、しきは月夜にもこれをる者あり。なお古風なるは、婦女子の夜行に重大なる箱提灯に持たする者もあり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
今回ノ予ノ目的ハ山岳地方跋渉ニ在ルト共ニ、尚一ツノ目的アリ。予モ亦ラジオヲ以テ長年ノ趣味トスルモノニシテ、予ガ組立テタル愛機『スーパーヘテロダイン』ヲエテ今回此途ニノボレリ。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
風呂敷包をへながら紙問屋の店頭まで行きますと、そこに居る番頭が直ぐ私を見つけまして、小僧にそれと知らせたものです。
お光さんにと云よりお光は翌日仕掛米淅桶を手にて井戸端へとて行ん物とお金の前を通り掛ればお金は夫と見るよりもお光を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ル所ノ巨玉巵ヲ出シ自ラムコト三タビニシテ、コレヲ属シ即チ辞シテ去ラントス。毅堂マタ満ヲ引イテ連酌シニシテ大酔シ興ニ乗ジテ同ジク門ヲ出デ蹣跚トシテ橋ニ到ル。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
此時探檢服輕裝で、龕燈へてた。るのは危險であらうが、龕燈けて、入口から内部らしるには差支へなからうとへ、單身横穴入口までんだ。
河原に待せ其身は取て返しける時に昌次郎夫婦は出立の火打つて有る故急ぎ忘れしと見えたりんと親の上臺は後よりたりしが昌次郎とは往違ひに成たり偖又つて此猿島河原は膝丈の水成しが一人の雲助き女を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
左太夫が倒れると、右近は少しも悪怯れた様子もなく、蒼白な顔に覚悟の瞳を輝かしながら、左太夫の取り落した槍をげてそこに立った。
忠直卿行状記 (新字新仮名) / 菊池寛(著)