たず)” の例文
文学にたずさわって居る女の人の裡には随分下らない只一種の好奇心や何となし好きだ位でやって居る人だってある。
千世子(二) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
彼はただ婆さんに云われた通り、自分のような他人ひとのような、長いような短かいような、出るような這入はいるようなものを、一生懸命に探し当てて、それを忘れないでたずさえているというまでであった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)