“たず”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タズ
語句割合
38.5%
24.7%
22.8%
5.5%
2.1%
1.0%
0.8%
0.6%
0.6%
田鶴0.6%
0.6%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
訪問0.1%
0.1%
尋問0.1%
探訪0.1%
0.1%
0.1%
質問0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし私も気にかかるので先代からの古い番頭にたずねて見たり父に問うたりして見たが、皆はっきりしたことは知らないらしかった。
めでたき風景 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
とにもかくにも彼は二人の子にあい、その世話になる人々に礼を述べ、知人の家々をたずねて旧交をあたためただけにも満足しようとした。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しばらく内縁を結ぶの約をなしたるなり、御意見如何いかがあるべきやとたずねけるに、両親ともにあたかも妾の虚名に酔える時なりしかば
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
笹村は二、三日、姉たちの家や、兄の養家先などを廻ってみたが、町にはどこをたずねても、昔の友人らしいものは一人もいなかった。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
黙れッ! ただいま玄関においても、余の生命をたずぬる声が致したようだが、今また、そのほうまで、まだ生きておってよかったと申す。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
未来の大王 その讖言しんげんによって来るところをたずぬると、今より二千年以降一千二、三百年までの間において、カシミール地方は大変仏教が盛んであった。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
煮売屋にうりやを開いております私の弟の処へ立ち寄りまして「うちの若旦那を見かけなんだか」とたずねますと
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「誰かいないかな?」目でたずねたけれど、自分を措いて誰も見えないので、浩はいつもの癖通り左の耳に受話機を取りあげた。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
されば好い加減に引込めと大向うから呶鳴られぬ前、長えは毒と一旦筆を擱きはしたが、這度このたびは古きをたずねて新しきを知る、チッとばかり昔のことを言わして頂くことにした。
残されたる江戸 (新字新仮名) / 柴田流星(著)
奴国の月は田鶴たずのように冠物かぶりものを冠っている。爾は奴国の月を眺めて、我とともに山蟹やまがにかりとをくらえ。奴国の山蟹は赤い卵をはらんでいる。爾は赤い卵を食え。
日輪 (新字新仮名) / 横光利一(著)
求めたずねて得ようとすれば、自然はそれを肯定していると同時に、あるがまま、なるがままにまかせた心で、安穏にしていたとて、何の咎めも与えないのだ。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
わたくしはすぐに保さんの住所をたずねることを外崎さんに頼んだ。保という名は、わたくしは始めて聞いたのではない。これより先、弘前から来た書状のうちに、こういうことを報じて来たのがあった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
えき』に曰く、「始めをたずね終わりにかえる。ゆえに死生の説を知る」
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
彼はただ婆さんに云われた通り、自分のような他人ひとのような、長いような短かいような、出るような這入はいるようなものを、一生懸命に探し当てて、それを忘れないでたずさえているというまでであった。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
平次はさり気なくたずねますが、この問いがいかに重要な意味を持っているか、八五郎——後ろの方に神妙に控えているあごの長いのが、急に分別顔になったのでもよくわかります。
高島の神島山を見に来れば磯まの浦にたずさはに鳴く
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
ミハイル、アウエリヤヌイチもやはり、しょっちゅう、アンドレイ、エヒミチを訪問たずねてて、気晴きばらしをさせることが自分じぶん義務ぎむ心得こころえている。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
丁度ちょうどその夕方ゆうがた、ドクトル、ハバトフはれい毛皮けがわ外套がいとうに、ふか長靴ながぐつ昨日きのう何事なにごとかったようなかおで、アンドレイ、エヒミチをその宿やど訪問たずねた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
いつまでもなかよくらして、おたがいにたずわなければならん。
自分で困った百姓 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ねんうちには何日なんにちあるとか、六号室ごうしつには面白おもしろ予言者よげんしゃがいるそうなとかと、交々かわるがわる尋問たずねるのであった。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
「あなたを探訪たずねて来たのよ。」そして彼女は奉行所ぶぎょうしょの役人だけが持っている大きな名札を見せた。
その縁起をたずぬるに、慶安の頃ほひ、山城国、京洛、祇園の精舎しょうじゃに近く、貴賤群集のちまたに年経て住める茶舗美登利屋みどりやといふがあり。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
その家にたずねて来る古い留学生や、新来いまきの帰化僧などに尋ねることも、張文成などの新作の物語りの類を、問題にするようなのとも、亦違うていた。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
幾人あるかとお質問たずねに対しては、只今の所差し当り私一人で、弟子に林美雲はやしびうんというものがある位のもので、何んともお答えのしようもありませんが、しかし、今日、私一人であっても