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繹
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たず
ふりがな文庫
“
繹
(
たず
)” の例文
彼は意志の方面、
此
(
これ
)
は
智能
(
ちのう
)
の方面で、この両方面における遺伝的系統を
繹
(
たず
)
ぬるに、抽斎の前途は有望であったといっても
好
(
よ
)
かろう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
未来の大王 その
讖言
(
しんげん
)
によって来るところを
繹
(
たず
)
ぬると、今より二千年以降一千二、三百年までの間において、カシミール地方は大変仏教が盛んであった。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
しからばブドウの原産地は何処であるかと
繹
(
たず
)
ぬると、それは
蓋
(
けだ
)
し欧洲の東南部から印度の西部にかけたその間の地がその本国であろうと学者達は言っている。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
万事そうした気風で有てみれば、お勢の文三に
感染
(
かぶ
)
れたも、また
厭
(
あ
)
いたも、その間にからまる事情を棄てて、単にその心状をのみ
繹
(
たず
)
ねてみたら、恐らくはその様な事で有ろう。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
推理の矛盾と
重畳
(
ちょうじょう
)
百出
(
ひゃくしゅつ
)
するのであるが、これが原因を
繹
(
たず
)
ねると、つまり二つに帰する。
性急な思想
(新字新仮名)
/
石川啄木
(著)
▼ もっと見る
その
然
(
しか
)
るゆえんを
繹
(
たず
)
ぬるに、鉱山の開掘、各種の工場の開設、もしくは鉄道敷設水力電気工事という如きなんらかの請負事業でも始まると、
其処
(
そこ
)
に集るものは男子の労働者であって、女子は少ない。
婦人問題解決の急務
(新字新仮名)
/
大隈重信
(著)
それはどう言う
理由
(
わけ
)
かと
繹
(
たず
)
ぬると今日はまだ我邦は漢字カナ混用の時代でもあり、かつこの特異な意味を
有
(
も
)
つ科に対して極めて適切な和語が見付らないのであったからだ。
植物記
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
何故
(
なぜ
)
「どうしたものだろう」かとその
理由
(
ことわけ
)
を
繹
(
たず
)
ねて見ると、
概略
(
あらまし
)
はまず
箇様
(
こう
)
で。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
己に内面からの衝動、本能の
策励
(
さくれい
)
のあったのは
已
(
すで
)
に久しい事である。己は心が不安になって、本を読んでいるのに、目が徒らに文字を見て、心がその意義を
繹
(
たず
)
ねることの出来なくなることがあった。
青年
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
繹
漢検1級
部首:⽷
19画
“繹”を含む語句
重野安繹
會繹
演繹
絡繹
演繹的
演繹法
經繹
繹如
繽紛絡繹
安繹
尋繹
微臣夜繹酒杯観
演繹式
繹騒
蕭繹