“理由”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わけ77.6%
りゆう8.1%
いわれ5.7%
りいう2.9%
いはれ2.2%
ことわり1.0%
ことわけ0.5%
ワケ0.5%
いりわけ0.2%
こと0.2%
はず0.2%
ゆえ0.2%
ゆゑ0.2%
ゆゑよし0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
医師が診察して薬を飲まして病気を外に発散させると、ぼんやりとして物に迷ったようになった。母親はその理由わけを聞こうと思って
嬰寧 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
「おじいさんは、なぜこうしてたびへなどているんですか。」と、若者わかものなかの、一人ひとりは、その理由りゆうりたいとおもっていました。
なつかしまれた人 (新字新仮名) / 小川未明(著)
理由いわれない嫉妬のために殺されかけたのですから、死骸になった積りで、喜田川家を出るのに、何んのやましいことがあるでしょう。
これも、えら婦人ふじん傳記でんきとほり、著者ちよしや讀者どくしや婦人ふじんだといふことは、かならずしも、書物しよもつよりも推奬すゐしやうすべき理由りいうにはなりさうもない。
読書の態度 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
其上そのうへ仕事しごとをさするにあらず、日夜にちやまゝにあそばせて、食物しよくもつ望次第のぞみしだいうみのもの、やまのもの、ふにまかせてあたへむに、かなし理由いはれきはずなり。
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
されど人間にありては、汝等のよく知る理由ことわりにもとづき、おもふこととあらはす力とその翼同じからず 七九—八一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
何故なぜ「どうしたものだろう」かとその理由ことわけたずねて見ると、概略あらましはまず箇様こうで。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「だつてね、太つたくせに顔の陰が尖るつてタチの女は一度ツンとすると其の後はもう理由ワケもなしにツンとし通すものだから……」
分らないもの (新字旧仮名) / 中原中也(著)
僅かな金でも……腹アたっちゃアいけない、取ったと云うのではない、是には何か理由いりわけの有る事だろうと思うが、今帰って、家内これやかましく小言を申して居る処で
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「女子供と思って理由ことをわけていうのに、わっぱめ、つけ上がって何をいうか」
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
斯様な境涯に身を置く人に同情があるならば、私はの女に向っても、同じことを言う理由はずだが、私は其の女にだけそれを言った。そう言うと、女は指を私に任せながら、黙って聞いていた。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
老父の慨嘆も、理由ゆえなきではない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
御疑ひ誠に其理由ゆゑあり、もとより御恨めしう思ひまゐらする節もなし、御懐しうは覚え侍れど、それにばかりは泣くべくも無し、御声を聞きまゐらすると斉しく
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
理由ゆゑよしもなきわが歩み谿底たにそこは既にくらきに水の音すも
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)