“ゆゑ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ユヱ
語句割合
89.3%
所以2.9%
由縁1.0%
1.0%
事由1.0%
土地故1.0%
所由1.0%
湯坐1.0%
理由1.0%
1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此書このしよ全部ぜんぶ六巻、牧之老人ぼくしらうじんねふりかる漫筆まんひつあづさまたざるの稿本かうほんなり。ゆゑ走墨乱写そうぼくらんしやし、また艸画さうぐわなり。老人らうじんしめして校訂かうていふ。
避りし所以ゆゑは、その八十神おのもおのも稻羽いなば八上やかみ比賣よばはむとする心ありて、共に稻羽に行きし時に、大穴牟遲おほあなむぢの神にふくろを負せ、從者ともびととしてて往きき
たのみつる君は、此の国にては一一六由縁ゆゑある御方なりしが、人のさかしらにあひてしる所をも失ひ、今は此の野のくまわびしくて住ませ給ふ。
勝四郎つらつら思ふに、かく落魄おちぶれてなす事もなき身の何をたのみとて遠き国にとどまり、六八由縁ゆゑなき人のめぐみをうけて、いつまで生くべき命なるぞ。
が女二人ふたり竝べたてまつれるゆゑは、石長比賣を使はしては、天つ神の御子のみいのちは、雪り風吹くとも、恆にいはの如く、常磐ときは堅磐かきはに動きなくましまさむ。
「我が汝兄なせの命の上り來ますゆゑは、かならずうるはしき心ならじ。我が國を奪はむとおもほさくのみ」と詔りたまひて、すなはち御髮みかみを解きて、御髻みみづらに纏かして、左右の御髻にも、御かづらにも
なにつてる、当時いま事由ゆゑあつて零落おちぶれておでなさるが、以前もと立派りつぱなおかたで、士族しぞくさんだかなんだかれないんだよ、大事だいじにしておげ、陰徳いんとくになるから。
云はぬが花と実入みいりのよい大尽客だいじんきやく引掛ひつかけに、旅に出るのもありやうは、亭主の為めと夕暮の、涼風すずかぜ慕ふ夏場をかけ、湯治場たうぢば近き小田原をだはらで、宿場稼しゆくばかせぎの旅芸者、知らぬ土地故ゆゑ応頼おうらい
虫干 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
泣き患へて海邊うみべたにいましし時に、鹽椎しほつちの神來て問ひて曰はく、「いかにぞ虚空津日高そらつひこの泣き患へたまふ所由ゆゑは」
次に天津日子根あまつひこねの命は、凡川内おふしかふちの國の造、額田部ぬかたべ湯坐ゆゑむらじの國の造、やまとの田中のあたへ山代やましろの國の造、馬來田うまくたの國の造、みち尻岐閇しりきべの國の造、周芳すはの國の造、やまと淹知あむちみやつこ高市たけち縣主あがたぬし
御疑ひ誠に其理由ゆゑあり、もとより御恨めしう思ひまゐらする節もなし、御懐しうは覚え侍れど、それにばかりは泣くべくも無し、御声を聞きまゐらすると斉しく
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
聞て其儀そのぎ勿々なか/\あひならず假令御仕置者なりとも首又は死骸などゆゑく渡してやる事は成ぬなり夫共御奉行所よりの御差※ならばしらぬことどうして/\出來ぬことなり早く歸られよと取合とりあう氣色けしきもあらざれば城富は力もぬけつゑすがりて茫然ばうぜんと涙にむせび居たりける是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)