“ゆえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ユエ
語句割合
95.5%
所以2.2%
湯江0.7%
0.4%
湯坐0.4%
0.4%
理由0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それゆえ新潮社の翻訳は定評があるとか、杜撰づさんなものであるとか、そんな評判はよく聞く処であるが、私は少しもそれに耳をかさない。
翻訳製造株式会社 (新字旧仮名) / 戸川秋骨(著)
所以ゆえあるかな、主税のその面上の雲は、河野英吉と床の間の矢車草……お妙の花を争った時から、早やその影が懸ったのであった。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日向国ひゅうがのくに東諸県ひがしもろかた郡の本庄や、薩摩国さつまのくに日置ひおき伊作いざくや、肥前国ひぜんのくに北高来きたたかき湯江ゆえ村や、まだ色々の個所がありますが、九州第一の紙の郷土は筑後国ちくごのくに八女やめ郡でありまして、矢部川に沿う村々で盛に漉かれます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
『淵鑑類函』に扶南王范尋はんじん常に虎五、六頭鰐魚わに六頭をい、訟あって曲直知れぬ者を投げ与える、さて啖われた者は曲、啖われぬ者は直とする、穢貊わいばくの人虎を祭りて神将とするはゆえあるなり
凡川内おおしこうちの國の造・額田ぬかた部の湯坐ゆえの連・木の國の造・やまとの田中のあたえ山代やましろの國の造・ウマクタの國の造・道ノシリキベの國の造・スハの國の造・倭のアムチの造・高市たけちの縣主・蒲生かもう稻寸いなき三枝部さきくさべの造たちの祖先です。
ゆえあるかな、今宵はやかたに来客ありとて、饗応もてなしの支度、拭掃除ふきそうじ、あるいは室の装飾に、いずれも忙殺されつつあり。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
老父の慨嘆も、理由ゆえなきではない。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)