湯江ゆえ)” の例文
此等の小旅行の月日は、わたくしは今これをつまびらかにせぬが、北遊の翌年、文化二年の歳の暮に、霞亭が今の上総国君津郡きみつごほり貞元村さだもとむら湯江ゆえにゐたことは明である。渉筆にかう云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
日向国ひゅうがのくに東諸県ひがしもろかた郡の本庄や、薩摩国さつまのくに日置ひおき伊作いざくや、肥前国ひぜんのくに北高来きたたかき湯江ゆえ村や、まだ色々の個所がありますが、九州第一の紙の郷土は筑後国ちくごのくに八女やめ郡でありまして、矢部川に沿う村々で盛に漉かれます。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)