“駆”のいろいろな読み方と例文
旧字:
読み方割合
88.8%
かけ4.1%
0.9%
0.9%
かる0.6%
かり0.6%
0.6%
はし0.6%
0.6%
おい0.3%
かつ0.3%
かりたて0.3%
0.3%
だまか0.3%
つか0.3%
つかは0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、こまってべそをかきました。するうち、ふとなにおもいついたとみえて、いきなりお重箱じゅうばこをかかえて、本堂ほんどうして行きました。
和尚さんと小僧 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
多助は戸田様のお屋敷へ炭を持ってまいり、帰ろうとして不図目に付いた荷札に、実父の姓名があるに、思わず縁の方よりかけより
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そのあたりの浮浪人から運上を取り、勝手に部下のものをい使っていた話があります。
かの小窮窟な西洋の礼拝堂に貴族富豪のみ車をせて説教を聞くに、無数の貧人は道側に黒麪包パンを咬んで身の不運をかこつと霄壌しょうじょうなり。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
此書このしよ全部ぜんぶ六巻、牧之老人ぼくしらうじんねふりかる漫筆まんひつあづさまたざるの稿本かうほんなり。ゆゑ走墨乱写そうぼくらんしやし、また艸画さうぐわなり。老人らうじんしめして校訂かうていふ。
及ばずながら私が光子様をおかばい申せば、夜叉やしゃ羅刹らせつかり集めて、あなた方と喧嘩けんかをしてなりと毛頭御渡し申しませんが、事を好んでするではなし。ナニ、おのぞみならば差上げましょう。
貧民倶楽部 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
山城守は、ち上った。あけ放してある縁から雨滴うてきおどりこんで来て、畳を濡らし、長して山城守の膝をおそいそうにするので、かれはあわて出したのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
鷹ノ巣山は鬼ヶ城山塊の一つで、なだらかな丘陵をなし、松と杉が蔽い茂っている、八郎兵衛は先頭をはしりながら、山麓さんろくいちめんに焚火たきびの煙と、右往左往する人の群を認めた。
松風の門 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
私は、昔の丈部ハセツカヒベ(記・姓氏録・万葉)をば、支那風の仗人と見ずに、或は此すたんだぁどに似た桙を持つて、大将のサキうた部曲カキベかと考へて居る。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
旧約ヨブ記第十八章第十四節、「やがて彼はそのたのめる天幕より曳離ひきはなされて懼怖の王のもとおいやられん」
落穴と振子 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
若しすべての文学者ぶんがくしやかつ兵役へいえき従事じゆうじせしめば常備軍じやうびぐんにはか三倍さんばいして強兵きやうへいじつたちまがるべく、すべての文学者ぶんがくしや支払しはら原稿料げんかうれうつもれば一万とん甲鉄艦かふてつかん何艘なんざうかをつくるにあたるべく
為文学者経 (新字旧仮名) / 内田魯庵三文字屋金平(著)
古、ところの漁夫、そぞろ好奇のこころにかりたてられ、洞窟のきはまるはてを探らむとおもひ、一日舟を進め入れたりしなり。冥界の大魔がみくだす潮の流は矢よりも疾し。
松浦あがた (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
車夫わかいしはたった今乗せたばかりの処だろう、空車からぐるまの気前を見せて、ひとけで、顱巻はちまきの上へ梶棒かじぼうを突上げるいきおいで、真暗まっくらな坂へストンと摺込すべりこんだと思うと、むっくり線路の真中まんなかを躍り上って、や
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
お前さんが其の長安寺の和尚さんとも知らず、粂之助が私の弟ということも知らねえもんだから、旨い金蔓かねづるに有附いたと実ア其の娘をだまかして引張出ひっぱりだし、穴の稲荷の脇で娘を殺し
闇夜の梅 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
これをとまり山といふ。(山にとまりゐて㕝をなすゆゑ也)さて夏秋にいたればつみおきたるたきゞかわくゆゑ、牛馬ぎうばつかひてたきゞを家にはこびて用にあつる也。
雪深き所は雪中牛馬をつかはず、いかんとなれば人は雪に便利べんりのはきものを用ふれども牛馬にはこれをほどこす事あたはず、もし雪中にこれをおはくびのあたりまで雪にうづまらん
パン屋ははやかまどをまっかにして忙しそうに立ち働いているし、乳屋は車をって戸々に牛乳を配達しつつある。
貧乏物語 (新字新仮名) / 河上肇(著)