“摺込”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すべりこ50.0%
ずりこ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
車夫わかいしはたった今乗せたばかりの処だろう、空車からぐるまの気前を見せて、ひとけで、顱巻はちまきの上へ梶棒かじぼうを突上げるいきおいで、真暗まっくらな坂へストンと摺込すべりこんだと思うと、むっくり線路の真中まんなかを躍り上って、や
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そうさ、よく路傍みちばたの草の中に、揃えて駒下駄こまげたが脱いであったり、上の雑樹の枝に蝙蝠傘こうもりがぶら下っていたり、鉄道で死ぬものは、大概あの坂から摺込ずりこむってね。
吉原新話 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)