“蝙蝠傘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうもりがさ62.3%
かうもりがさ21.9%
こうもり7.5%
かうもり2.7%
かわほりがさ2.1%
かふもりがさ1.4%
かはほりがさ0.7%
かふもり0.7%
パラソル0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は生憎あいにくその日は学校の図書館から借出した重い書物の包を抱えていた上に、片手には例の蝙蝠傘こうもりがさを持っていた。そればかりでない。
旅商人たびあきうどけば、蝙蝠傘かうもりがさ張替直はりかへなほしもとほる。洋裝やうさうしたぼつちやんのいて、麥藁帽むぎわらばう山腹さんぷくくさつてのぼると、しろ洋傘パラソル婦人ふじんつゞく。
飯坂ゆき (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「そうさ。たった二つだ。そら、こことここに」と圭さんは繻子張しゅすばり蝙蝠傘こうもりの先で、かぶさるすすきの下に、かすかに残る馬の足跡を見せる。
二百十日 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ようございます、今更帰れもせず、提灯を点火つけることも出来ませんから、何様せ差して居るのでは無い其の蝙蝠傘かうもりをお出しない。然様〻〻さう/\
観画談 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
こと成善しげよしが江戸でもまだ少かった蝙蝠傘かわほりがさを差して出ると、るものがの如くであった。成善は蝙蝠傘と、懐中時計とを持っていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
踏み出し足溜りをこしらへてはまた踏み固め二間餘のところ道をつけさて立戻り蝙蝠傘かふもりがさの先を女にしかと掴ませ危うくも渡り越して互にホト息して無事を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
代助は斯う云つて、あによめ縫子ぬひこ蝙蝠傘かはほりがさげて一足ひとあし先へ玄関へた。車はそこに三挺ならんでゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
蝙蝠傘かふもりを持つて来れば好かつた。』
百日紅 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
琥珀こはく刺繍ぬひをした白い蝙蝠傘パラソルを、パツとはすの花を開くやうにかざして、やゝもすればおくれやうとする足をお光はせか/\と内輪うちわに引きつて行つた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)