“縫子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おはり50.0%
ぬひこ50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「わたくし、有明荘の下に住まっております縫子おはりの花でございます。御注文の御訪問着を持参いたしましてございます。それから、ちょっと……」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「とめ婆の話では、鶴子は崖下の素人屋しもたやにいる花という縫子おはりにいつもしみじみ身上話をしていたといったナ。……ひとつそのあまを叩いて見るか」
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
代助は斯う云つて、あによめ縫子ぬひこ蝙蝠傘かはほりがさげて一足ひとあし先へ玄関へた。車はそこに三挺ならんでゐた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
昨日きのふ縫子ぬひこしてつたら、何所どこかへなくなして仕舞つたんで、さがしにたんださうである。両手であたまを抑へる様にして、くしを束髪の根方ねがたへ押し付けて、上眼うはめで代助を見ながら
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)