“上眼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うわめ87.9%
うはめ12.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしたら部屋のむこうに日なたぼっこしながら衣物きものを縫っていたばあやが、眼鏡めがねをかけた顔をこちらに向けて、上眼うわめにらみつけながら
碁石を呑んだ八っちゃん (新字新仮名) / 有島武郎(著)
するとある折、綽名あだなをバテレンとも神父サンとも呼ぶ髯面ひげづらの老工員が、ぼくを上眼うわめごしでジロと見、「よしな。おめえは」と、ぼくを睨んだ。
昨日きのふ縫子ぬひこしてつたら、何所どこかへなくなして仕舞つたんで、さがしにたんださうである。両手であたまを抑へる様にして、くしを束髪の根方ねがたへ押し付けて、上眼うはめで代助を見ながら
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その日自分の書斎には、梅の花がけてあつた。そこで我々は梅の話をした。が、千枝ちえちやんと云ふその女の子は、この間中あひだぢう書斎のがく掛物かけもの上眼うはめでぢろぢろ眺めながら、退屈さうに側に坐つてゐた。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)