上眼うはめ)” の例文
昨日きのふ縫子ぬひこしてつたら、何所どこかへなくなして仕舞つたんで、さがしにたんださうである。両手であたまを抑へる様にして、くしを束髪の根方ねがたへ押し付けて、上眼うはめで代助を見ながら
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
その日自分の書斎には、梅の花がけてあつた。そこで我々は梅の話をした。が、千枝ちえちやんと云ふその女の子は、この間中あひだぢう書斎のがく掛物かけもの上眼うはめでぢろぢろ眺めながら、退屈さうに側に坐つてゐた。
東京小品 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
さはに瘤ある駱駝膝は折りいづ方となき上眼うはめしてあはれ
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
宗助そうすけ男丈をとこだけおもつてつて仕舞しまつた。けれども是丈これだけでは御米およねこゝろつくしてゐなかつた。御米およね返事へんじもせずに、しばらくだまつてゐたが、ほそあごえりなかめたまゝ上眼うはめ使つかつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
暁星あかぼし上眼うはめ駱駝はみ冬月庫倫クーロンよりかもこりもこり
夢殿 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)