“昨日”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きのう70.4%
きのふ22.4%
さくじつ5.1%
ゆうべ0.3%
キノナ0.3%
あす0.1%
きそ0.1%
きなふ0.1%
きにやう0.1%
きの0.1%
きのな0.1%
きんにょう0.1%
さくひ0.1%
キノウ0.1%
キノフ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
未だお昼前だのに来る人の有ろうはずもなしと思うと昨日きのう大森の家へ行って仕舞ったK子が居て呉れたらと云う気持が一杯いっぱいになる。
秋風 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
無茶先生は昨日きのうの通り頭や髭を蓬々ほうほうとして裸で居りましたが、豚吉夫婦が生きた馬と豚を持って来たのを見ると腹を抱えて笑いました。
豚吉とヒョロ子 (新字新仮名) / 夢野久作三鳥山人(著)
平素ふだんめつたに思出したためしも無いやうなことが、しかも昨日きのふあつたことゝ言ふよりも今日あつたことのやうに、生々と浮んで来た。
(新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
莫斯科モスコオまで後がもう五晩あると思つて溜息を吐いたり、昨日きのふ一昨日をととひも出したのに又子供達に出す葉書を書いたりして居た。
巴里まで (旧字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
四、彼は昨日さくじつ小咄こばなし文学」を罵り、今日こんにち恬然てんぜんとして「コント文学」を作る。うべなるかな。彼の健康なるや。
病牀雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
ともかくも葬式は昨日さくじつで済みましたから、これから何とかして当夜の間違いの起った筋道を詮議いたしたいと存じて居るのでございます。
勘平の死 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
部屋中に満ちあふれている春の陽光が、彼の気分をがらりと快活にした。昨日ゆうべの変てこな気持がうその様に思われた。
一寸法師 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「そういえばカンカン寅の一味も、あの中身をソックリつけてと云っていたよ。こいつは変だぞ。……オイ政どん、噂に聞くと、あのカンカン寅が銀座の金塊を盗みだしたというが、お前は昨日ゆうべ、あの建物にカンカン寅が隠してあった九万円の金塊を探しだして、搬びだしたんだナ」
疑問の金塊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
女『アノナハーン、アエヅダケァガナハーン、昨日キノナスアレー、シタアナーハン。』
葬列 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
女『アノナハーン、アェヅダケァガナハーン、昨日キノナスアレー、シタアナーハン。』
葬列 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
れはれはおさどころいおかた、まあ今宵こよひ何處どこへおとまりにて、昨日あすはどのやうなうそいふておかへあそばすか
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
夕されば今日もかなしきくいの色昨日きそよりさらに濃さのまされる
九条武子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
此處こゝひだりまがつて、それからみぎれて、すこし、あんたと昨日きなふあつたみちのあの交叉點よつかどです。品物しなものけばわかります。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
昨日きにやうおもたくつてひどかつたつけぞ、所爲せゐ今日けふかたいてえや」おつぎはよろこばしげにいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
やす それから、おつ母さん、昨日きのん話や、どぎやんしゆうかな。バツケエの話くさい。
牛山ホテル(五場) (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
先刻さきた、俺ア来るどき、巡査ア彼家あすこへ行つたけどら。今日検査の時ア裏の小屋さ隠れたつけア、誰か知らせたべえな。昨日きのなから顔色つらいろア悪くてらけもの。』
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
昨日きんにょうなんしたげなの。わしゃちょうど馬を換えに行っとりましての」と、手を休めて、
千鳥 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
兼「えゝとなんだナ……鳥渡申上々とりなべちゅうじょう/″\……はてな鳥なべになりそうな種はなかったが、えゝと……昨日さくひはよき折……さア困った、もしお使い、実はね鉋屑かんなくずの中にあったからお土産だと思ってね、お手紙の通りい折でしたが、つい喰ったので」
名人長二 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
ところでじゃ、あの精女の姿を思い出して見なされ、思い出すどころかとっくに目先にチラツイてある事じゃろうがマア、そのやせ我まんと云う仮面をぬいで赤裸の心を出さにゃならぬワ、昨日キノウ今日知りあった仲ではないに……
葦笛(一幕) (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
仮名が二つに分れると同時にこれを用いる語も二つに分れて、「伎」「企」「枳」などを用いて「紀」「奇」などを用いない語「ユキ」「キミ」「昨日キノフ」「アキラカ」などと、「紀」「奇」などを用いて「伎」「企」「枳」などを用いない語「ツキ」「キリ」「ツキ」などとの二つに分れるのであります。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)