“悔”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くや46.0%
27.2%
くい17.8%
くやみ2.7%
くゆ2.3%
くやし0.7%
あなど0.7%
くひ0.7%
くゐ0.3%
うら0.3%
かこ0.3%
くやん0.3%
くわい0.3%
0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
女房かみさんは、よわつちやつた。可恐おそろしくおもいんです。が、たれないといふのはくやしいてんで、それにされるやうにして、またひよろ/\。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あとではむしいるまでも羞恥はぢ恐怖おそれとそれから勘次かんじはゞかることからつてきた抑制よくせいねんとがあわてゝもきらせるのであつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
彼は懺悔文さんげもんの一札を手にして、いくらかの不平をさへ感じた——もつとも彼は妻の葬儀の時、妻に対していくらかのくい憐憫れんびんは感じた。
老主の一時期 (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
ういう始末でねえお賤さん、御本家へもおくやみあがりましたが、旦那がおなくなりでさぞもう御愁傷でございましょう、ヘエわっちも世話に成った旦那で
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
をしむに足らずと雖も我思慮しりよなく青侍士あをざむらひ共に欺かれしなどと人口にかゝらんこと殘念ざんねんなり併し今更くゆるもえきなし兎に角愼み罷在公儀かみの御沙汰を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
今思へばあの時の不心得が実にくやしくて悔くて、私は何とも謂ひやうが無い! 貴方が涙をこぼして言つて下すつた事も覚えてゐます。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その声の中にはもうあなどりの調子も、勝ち誇った調子もなかった。優しい同情のある声であった。
またわがいへる圓のうちの弓形ゆみがたのぼる處にて彼に續くは、まことくひによりて死を延べし者なり 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
いまこそ彼女かのぢよは、をつとれい純潔じゆんけつ子供こどもまへに、たとへ一時いつときでもそのたましひけがしたくゐあかしのために、ぬことが出來できるやうにさへおもつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
「生きかえって後に、また約束をやぶるようなことがあってはいけないです。どうか私のむくろを取って来てください。私はあなたの家で生きかえります。私はすこしもうらむことがないのです。」
連城 (新字新仮名) / 蒲 松齢(著)
かこかなしむさま如何いかにも不便ふびんと思ふよりたちまちくるふ心のこまやゝ引止ひきとめん樣もなく然樣さうなら今宵こよひはしりと彼の久八の異見いけんわすれ何れ返事はあうての上と言ば吉六しめたりと雀躍こをどりなして立歸りぬそれより千太郎はたな都合つがふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ヤレお前さんの身になったらさぞ母親さんに面目があるまいと、人事しとごとにしないでなげいたりくやんだりして心配してるとこだから
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
と云つて、もつと三千代と対座してゐて、自然のめいずるがまゝに、話し尽して帰ればかつたといふ後くわいもなかつた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
猶又ナオマタ、無用ノ者、入ルベカラザル事。オカサバ、コラシメニ会ワン。ユルナカレ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)