“あなど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
92.0%
2.9%
1.1%
穴戸1.1%
1.1%
0.6%
0.6%
軽侮0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人の上に立つものはそれだけに苦労が多く、里方がこの様な身柄では猶更なほさらのこと人にあなどられぬやうの心懸けもしなければ成るまじ
十三夜 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
東は小善小悪も之をあなどり之を軽んず可からざるを云ひ、西は黄金の力の広大無辺なるを云へるなり。
東西伊呂波短歌評釈 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
とちぢめられた虐げられあなどられた
夕ぐれの明るさに憶う (新字新仮名) / 今野大力(著)
それから大和やまとへおひきかえしになる途中で、いろんな山の神や川の神や、穴戸あなどの神ととなえて、方々の険阻けんそなところにたてこもっている悪神わるがみどもを、かたはしからお従えになった後
古事記物語 (新字新仮名) / 鈴木三重吉(著)
私は心中ひそかに、少し美し過ぎるやうに思つて聴いてゐたが、その時に既に心中に疑惑が根ざしてゐた。しかし声はあなどるべからずいい声である。
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
驕りあなどつて居る軍隊の上には如何なる氣が立つといふやうなことを、一々觀察し得て誤らざるやうにとするのが望氣の術で
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
自然は恐るべきものでもないが、さうかと言つて、あなどるべきものでもないといふ気がする。自然は慈母であると共に厳父である。否、さういふ考へ方をすべて超越してゐるのである。
自然 (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
彼は性来の臆病から、仮令たとえ自分で自分に知れる程度にとどめて置いたとは言え、自然を蔑視さげす軽侮あなどらずにはいられないような放肆ほしいままな想像に一時身を任せた。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)