“険阻”の読み方と例文
旧字:險阻
読み方割合
けんそ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尊んで、固く険阻けんそを守り、曹操打倒の永遠の計をなすべきだと存じます。今日、全く天のわれらに与え給うた好機、必ず失うべからずです
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
車は交叉点を横切ると、速力を緩急するたびに乗客を投付けたり、錐揉きりもみの様にしたりしては走り続けた。恰度ちょうど険阻けんそを行く様に波打ったり傾いたりした。
乗合自動車 (新字新仮名) / 川田功(著)
彼の村は、山陽道と山陰道を分ける中国の脊梁せきりょう山脈の北側に、熊笹くまざさを背に、岩に腰をおろしてもたれかかっているような、人煙まれな険阻けんそな寒村であった。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)