“恰度”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちょうど80.1%
ちやうど17.2%
てうど1.3%
ちゃうど0.7%
ちようど0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恰度ちょうど前代の社交が吉原であったように、明治の政府と政商との会合は多く新橋、赤坂辺の、花柳明暗かりゅうめいあんの地に集まったからでもあろう。
明治美人伝 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
相應の賑ひを見せて居る眞砂町の大逵おほどほりとは、恰度ちやうど背中合せになつた埋立地の、兩側空地あきちの多い街路を僅か一町半許りで社に行かれる。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
さうして何時も谷を隔てた圓い丘の上に、またまんまるな明るい月が夕照ゆふやけの赤く殘つた空を恰度てうど花札の二十坊主のやうにのぼつたものである。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
製板所の構内だといふことはもくもくした新らしい鋸屑おがくづが敷かれ、のこぎりの音が気まぐれにそこを飛んでゐたのでわかりました。鋸屑には日が照って恰度ちゃうど砂のやうでした。
イギリス海岸 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
さうして、そのお祭の頃が、恰度ちようど花の方も見頃だとされてゐます。
果物の木の在所 (新字旧仮名) / 津村信夫(著)