“ちょうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
丁度61.3%
恰度35.2%
調度2.0%
恰0.6%
冢土0.3%
恰好0.3%
長土0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
丁度(ちょうど)そのときであった。金博士の頭を目がけて、一匹の近海蟹(がざみ)のようによく肥(こ)えた大蜘蛛(おおぐも)が、長い糸をひいてするすると下りてきた。
恰度(ちょうど)日曜なので、気軽に僕が応対に出たものだ。すると詰襟の洋服を着た五十過ぎの年輩の、尤もらしい顔のおっさんが来客である。
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)
机の前には、回転椅子が一つそなえつけてある。その他には、側置卓子(サイドテーブル)が一つと屑籠(くずかご)が一つころがっているきり——これがこの室の全調度(ちょうど)である。
鉄の規律 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
先生は南北戦争の逸事(いつじ)を話して、ある夜火光(あかり)を見さえすれば敵が射撃するので、時計を見るにマッチを擦(す)ることもならず、恰(ちょうど)飛んで居た螢を捉(つかま)えて時計にのせて時間を見た、と云う話をされた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
導かれて行くにいまだ一周忌にも到らざれば、冢土(ちょうど)新にしていまだ碑碣(ひけつ)を建てず。傍(かたわら)なる妣(はは)某氏の墓前に香華を手向(たむ)けて蓮久寺を出づ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「お前さんが嘘と思うなら、好く見ているが好い、明日からその家では、病人ができ、借金ができて、恰好(ちょうど)お前さんの主人の家のようになるさ」
貧乏神物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
やがて来るものは何か。薩南(さつなん)の青年や長土(ちょうど)の若者は、何を目ざして来つつあるか。おのおのの眼には映(うつ)らぬか。剣道精神と申すものは、かかる有事の秋(とき)にこそ、発揚すべきもの。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)