“ちょうど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
丁度63.8%
恰度33.2%
調度1.6%
0.7%
冢土0.3%
長土0.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
白髪小僧はじっと顔を挙げて向うを見ると、丁度ちょうど今声の聞こえたあたりに小さな燈光あかりが一ツチラリと光り初めた。
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
女房はその自分の姿を見て、丁度ちょうど他人を気の毒に思うように、その自分の影を気の毒に思って、声を立てて泣き出した。
女の決闘 (新字新仮名) / 太宰治(著)
……時雨にれて枯野を行く昔の漂泊詩人の面影がふと浮んで来る、気がつくと恰度ちょうどハラハラと降りだしたのである。
冬日記 (新字新仮名) / 原民喜(著)
聞かれた牧師「……白はね、すべての音が一緒になって昂まったその最高音さ、恰度ちょうど、黒が暗さの極限であるように……」
明暗 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
その他には、側置卓子サイドテーブルが一つと屑籠くずかごが一つころがっているきり——これがこの室の全調度ちょうどである。
鉄の規律 (新字新仮名) / 平林初之輔(著)
しかし、短檠たんけいのかげ、たなのかげ、調度ちょうどのもののかげのほか、あやしいというもののかげは見あたらない。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちょうど自分は何者かに追われておる様ないやな気持がするので
白い蝶 (新字新仮名) / 岡田三郎助(著)
先生は南北戦争の逸事いつじを話して、ある夜火光あかりを見さえすれば敵が射撃するので、時計を見るにマッチをることもならず、ちょうど飛んで居た螢をつかまえて時計にのせて時間を見た、と云う話をされた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
導かれて行くにいまだ一周忌にも到らざれば、冢土ちょうど新にしていまだ碑碣ひけつを建てず。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
やがて来るものは何か。薩南さつなんの青年や長土ちょうどの若者は、何を目ざして来つつあるか。おのおのの眼にはうつらぬか。剣道精神と申すものは、かかる有事のときにこそ、発揚すべきもの。
松のや露八 (新字新仮名) / 吉川英治(著)