“碑碣”の読み方と例文
読み方割合
ひけつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
導かれて行くにいまだ一周忌にも到らざれば、冢土ちょうど新にしていまだ碑碣ひけつを建てず。かたわらなるはは某氏の墓前に香華を手向たむけて蓮久寺を出づ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
わたくしはさきに寺僧のことを聞いた時、壽阿彌が幸にして盛世碑碣ひけつやくを免れたことを喜んだ。然るに當時寺僧は實を以てわたくしに告げなかつたのである。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かかる古碑碣ひけつの美はただ眼福として朝夕之に親しみ、書の淵源を探るみちとして之を究めるのがいいのである。
書について (新字新仮名) / 高村光太郎(著)