乗合自動車のりあいじどうしゃ
新米の刑事、——そんな事を云っては相済まんが、兎に角箕島刑事は最近警視庁へ採用された一人で、云わばまだ見習い位の格である事に間違いはなかった。——其刑事に今、守川英吉は尾行されて居る事を知って居る。 何しろ彼は、商売仲間では隼英吉と云う名で …
作品に特徴的な語句
蹣跚よろけ 今日こんち 此女このおんな たび 尾行 うしろ いかり 手柄にぎり あきら 此方こっち ただ 確乎しっかり かわ 人混ひとごみ 其中そのなか ばけ かたま 宛然まるで あわただ 掏摸 ほと すま 縄張なわばり 茫然ぼんやり 見付みつけ ばか 退 ぼたん うち なが しま 仇敵かたき もっ 何処どこ 何時いつ しか そば 先刻さっき 兎角とかく その 其儘そのまま 其処そこ 凝乎じっ 到頭とうとう 刹那せつな 勿論もちろん 口惜くや ただ 土筆つくし たま 外套がいとう 如何いか 対手あいて とが 尾行つけ ちまた 師走しわす 年増としま 彼奴あいつ 忸々なれなれ あたか 恰度ちょうど 捨鉢すてばち ひね 掏摸すり 摺寄すりよ 故意わざ しばら 此処ここ 此時このとき 此等これら 温順おとな 漸次ぜんじ 焦々いらいら 独語ひとりごと 猶更なおさら 理由わけ 目蒐めが 真鍮しんちゅう にら 瞥見べっけん みつ 空風からかぜ はず 箕島みのしま すべ 聞取ききと ひじ たもと