“掏摸”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
すり91.6%
スリ2.1%
1.1%
すら1.1%
ちぼ1.1%
とうべえ1.1%
1.1%
スラ1.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“掏摸”を含む作品のジャンル比率
文学 > ロシア・ソヴィエト文学 > 小説 物語4.8%
文学 > 日本文学 > 小説 物語2.4%
文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆0.2%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
『おおかた、ごまの蠅とやら、掏摸すりとやらいう、盗児とうじじゃろう。それが、礼に来おったとみえる。可愛ゆいもののう』
梅颸の杖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「懐中物を女の掏摸すりめに、すられたほどのうつけ者だよ、善人といってもよいではないか。……しかも大切な懐中物だった」
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「そんならそうと、何故なぜ君は云わないんだ。そいつが掏摸スリの名人かなんかで、猿を抱きあげるとみせて、手提バッグから問題の燐寸をっていったに違いない——」
流線間諜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
例へばかりに神奈川県を指定して、この県内に於ては掏摸スリを公認する。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
——退屈男は、軽く微笑しながら掏摸る機会を与えるように、わざと女の側へ近よると、懐中ぽってりふくらんでいる路銀の上をなでさすりながら、誘いの隙の謎をかけました。
「落したのか掏摸すられましたのか、さっぱり分らないのでござります。今朝早く南部の郷の宿を立ちました時は、確かに五十両、ふところにありましたんですけれど、今しがたお山へ参りまして、御寄進に就こうと致しましたら、いつのまにやら紛失していたのでござります」
掏摸ちぼに金を取られまいぞ。」斯う言つた父の言葉が思ひだされた。
世の中へ (新字旧仮名) / 加能作次郎(著)
……掏摸とうべえもなければ、ゆすり、空巣狙しろたび万引にざえもん詐欺あんま……なにひとつない。
必要ならば掏摸るべきである。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
掏摸る者はなお一さうの修錬を要し、敏活機敏、心の構へ、狙ひ、早業、鋭利なる刃物の如く磨かれた人物が完成する、県民皆々油断なく、油断のならぬ人物となり、精神高く緊張してかりにも愚かしい人間は旅行者以外には見当らない。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
我々は京浜電車が蒲田を出て六郷の鉄橋に差しかかると突然用心しなければならなくなる。掏摸スラれると、掏摸スラれた方が馬鹿を見るだけだからである。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
掏摸スラれるたびに修養をつみ、次第に隙がなくなつてくる。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)