“掏児”の読み方と例文
旧字:掏兒
読み方割合
すり100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然るに、天運の尽くるところか、その折、郁次郎の懐中物を狙っていた掏児すりがあったのです。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
掏児すりに取られたていにして届け出よう、そう為ようと考がえた、すると嫌疑けんぎが自分にかかり、自分は拘引される、お政と助は拘引中に病死するなど又々浅ましい方に空想が移つる。
酒中日記 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
掏児すりみたいな眼つきの奴が、遥かに多いようだが、——かく、南方よりは人間もよほどすれていないし、二百から室のあるこのホテルも、冬の間は休業で、つい二週間前に開いたばかり
スウィス日記 (新字新仮名) / 辻村伊助(著)