掏摸スラ)” の例文
技術は名人のほまれ高く、如何なる名手といへどもこの人を掏摸るあたはず、如何ほど要心を怠らなくともこの人にかかつては掏摸スラれてしまふといふ老練の巧者を据えるのが宜しからう。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
尤も出鱈目に掏摸つたり掏摸スラれたりするのは、偶然をあてこんで馬券を買ふのと同じやうなものであるから、技能未熟のために現行を発見せられるやからは技能未熟のかどによつて逮捕監禁し
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
掏摸スラれると、掏摸スラれた方が馬鹿を見るだけだからである。
総理大臣が貰つた手紙の話 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)