“行方”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
ゆくえ71.2%
ゆくへ16.7%
ゆきがた4.0%
ゆくて1.7%
ゆきかた1.3%
なめかた1.0%
いきがた0.7%
なめがた0.7%
ゆくかた0.7%
いきかた0.3%
(他:5)1.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“行方”を含む作品のジャンル比率
文学 > 日本文学 > 小説 物語5.5%
文学 > 日本文学 > 小説 物語(児童)4.9%
文学 > 日本文学 > 詩歌1.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
どうかこのうばが一生のお願いでございますから、たとい草木くさきを分けましても、娘の行方ゆくえをお尋ね下さいまし。
藪の中 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
余計よけいなお接介せっかいのようだが、今頃いまごろ太夫たゆうは、おび行方ゆくえさがしているだろう。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
これを地に向はしむれば、その行方ゆくへを誤る(あたかも雲より火のおつることあるごとく)ことをうればなり —一三五
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
こゝろを雙の目の行方ゆくへにとめてかれらを鏡とし、いまこの鏡に見ゆるかたちをこれにうつせ。 一六—一八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
父の山気を露骨に受けついで、正作の兄は十六のとしに家を飛びだし音信不通、行方ゆきがた知れずになってしまった。
非凡なる凡人 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「控えぬか! それが世辞じゃ。——きけば誰袖も行方ゆきがた知れずに相成りおるとのことじゃが、まことであろうな」
わだかま無限むげん行方ゆくてよこたはつてるので、鐵車てつしや進歩すゝみ兎角とかくおもはしくない
たとへば夜けてから澤山の獲物えものを持ツて獨でくらい路を歸ツて來ると、不意に行方ゆくてから、人魂ひとだまが長く尾を曳いて飛出したり
水郷 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
歌麿の絵を眺めて「彫塑の行方ゆきかたと似た行方ゆきかたをして居る」と評し
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
仙太 ……養ってやらぬば行方ゆきかたのねえ子が十人から居る。
天狗外伝 斬られの仙太 (新字新仮名) / 三好十郎(著)
常陸の行方なめかた、河内、那珂郡などの諸方からも、なお続々、国境の変を聞いて、国府の官衙や官倉を守るべく、兵馬が駈けつけているとも聞えた。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
潮来いたこ町(昔は潮来いたこ板子いたこと書いた)は常陸行方なめかた郡の水郷で、霞ヶ浦からの水の通路北利根川にのぞみ、南は浪逆なさか浦を咫尺しせきの間に見る地である。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
もうお前も帰りそうなものだと言って、吾家うちへ訪ねて来た人なぞもあった。おれもね、子供をみんな連れて東京駅まで迎えに行ったが、お前は帰って来ないし……なんでも、大阪までお前の帰って来たことは分ってるが、それから先の行方いきがたが知れないなんて言う人もありサ。
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
いゝえ、死んだのなら却て斷念あきらめがつきますが別れたぎり、如何なつたのか行方いきがたが知れないのですよ。兩親ふたおやに早く死別れてつた二人の姉弟きやうだいですから互に力にして居たのが今では別れ/\になつて生死いきしにさへ分らんやうになりました。
少年の悲哀 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
白波のひまなく寄する行方なめがたの三埼に立てる離れ松あはれ
長塚節歌集:1 上 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)
マスズ 茨城県那珂なか行方なめがた
弦月丸げんげつまる甲板かんぱんから海中かいちう飛込とびこんだのにかゝはらず、春枝夫人はるえふじんのみは行方ゆくかたれずなつたこと
女心をんなごゝろのそゞろにあはれもよほして、愁然しゆうぜん見送みおく良人をつと行方ゆくかたつき白晝まひるのやうにあきらかだが
さようさ。あいつは妙な行方いきかたでお前さんに奉公しています。300
棍元教の大先達が、自在棒を押取おっとって控えたからには、たなそこをめぐらさず、立処たちどころに退治てくれる。ものと、しなにっては、得脱成仏もさしてる。……対手あいてによっては、行方ぎょうりきが手荒いぞ。
露萩 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
と、愚痴交じりにいっておられた所を見ると、未亡人も承諾はしたものの、先方の行方やりかたが乱暴なので迷惑に感じたような口裏であった。
房枝は、にくらしげに、その自動車の行方ゆきさきを見つめていた。
爆薬の花籠 (新字新仮名) / 海野十三(著)
けれど敏子の行方ゆくさきは誰も知らなかった。あんまり深入りしてたずねるのも気がひけたので、彼は敏子が帰るまで毎日訪ねて来て様子を見ることにした。
死の接吻 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
行方ナメカタ当麻タギマ郷の国栖の寸津毘古キツビコが、倭武天皇に斬り殺された時、寸津毘売キツビメの懼悚心愁、表挙白幡道奉拝(常陸風土記)とある話は、幼稚な詞藻をひねり廻した此書物ではあるが、出来心で筆が反れたものとは思はれぬ。
幣束から旗さし物へ (新字旧仮名) / 折口信夫(著)