トップ
>
行方
>
ゆくて
ふりがな文庫
“
行方
(
ゆくて
)” の例文
文角鷲郎もろともに、彼の聴水が教へし路を、ひたすら急ぎ往くほどに、やがて山の
峡間
(
はざま
)
に出でしが、これより路次第に
嶮岨
(
けわし
)
く。
荊棘
(
けいきょく
)
いやが上に
生
(
お
)
ひ茂りて、折々
行方
(
ゆくて
)
を
遮
(
さえぎ
)
り。
こがね丸
(新字旧仮名)
/
巌谷小波
(著)
鎌
(
かま
)
のやうな
新月
(
しんげつ
)
が
物凄
(
ものすご
)
く
下界
(
げかい
)
を
照
(
てら
)
して
來
(
き
)
たが、
勿論
(
もちろん
)
道
(
みち
)
の
案内
(
しるべ
)
となる
程
(
ほど
)
明
(
あか
)
るくはない、
加
(
くわ
)
ふるに
此邊
(
このへん
)
は
道
(
みち
)
いよ/\
險
(
けわ
)
しく、
尖
(
とが
)
つた
岩角
(
いはかど
)
、
蟠
(
わだかま
)
る
樹
(
き
)
の
根
(
ね
)
は
無限
(
むげん
)
に
行方
(
ゆくて
)
に
横
(
よこたは
)
つて
居
(
を
)
るので
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
この平地が次第に
緩
(
ゆる
)
い斜面をつくって、高粱と高粱との間を流れている、幅の狭い濁り川が、
行方
(
ゆくて
)
に
明
(
あかる
)
く開けた時、運命は二三本の
川楊
(
かわやなぎ
)
の木になって、もう落ちかかった葉を低い
梢
(
こずえ
)
に集めながら
首が落ちた話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
例
(
たと
)
へば夜
更
(
ふ
)
けてから澤山の
獲物
(
えもの
)
を持ツて獨で
闇
(
くら
)
い路を歸ツて來ると、不意に
行方
(
ゆくて
)
から、
人魂
(
ひとだま
)
が長く尾を曳いて飛出したり、または
那
(
あ
)
のかはうそといふ奴が
突然
(
だしぬけ
)
恐ろしい水音をさせて川に飛込むだり
水郷
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
自分の家の庭へ出ようとした、
四隣
(
あたり
)
は月の光で昼間のようだから、決して道を迷うはずはなかろうと、その竹薮へかかると、突然
行方
(
ゆくて
)
でガサガサと
恰
(
あだか
)
も犬でも居るような音がした、
一寸
(
ちょっと
)
私も驚いたが
怪物屋敷
(新字新仮名)
/
柳川春葉
(著)
“行方”の意味
《名詞:地名》
(なめがた)茨城県南東部にある市。また茨城県にあった郡。
(なめかた)福島県にあった郡。
(なめかた)茨城県行方郡にあった村。
(ぎょうほう)岡山県勝田郡奈義町にある地名。
《名詞:人名》
(なみかた なめかた)日本人の姓。
(出典:Wiktionary)
行
常用漢字
小2
部首:⾏
6画
方
常用漢字
小2
部首:⽅
4画
“行方”で始まる語句
行方不明
行方不知
行方知
行方不識
行方千三郎
行方郡板来