“生生”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまなま41.2%
せいせい23.5%
いきいき17.6%
いき/\11.8%
なま/\5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老宰相は夫人がつかまえられたことを見届けると床の板を剥いだ。床の下にはに包んだ悪僧の死骸があった。被には生生なまなましい血の斑点があった。
悪僧 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
かぎようによってはむれるようないやな匂いであるが、生生せいせいの気のあふれている青葉の匂いがただようていて、読書に疲れた頭を休めるには適している晩であったが、なんだか不安で厭で
雀が森の怪異 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
今のまゝの顔だちでよいから、表情と肉附にくづき生生いきいきとした活動の美を備へた女がえてしい。髪も黒く目も黒い日本式の女は巴里パリイにも沢山たくさんにある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
廊下はさつきの焼き立てのパンと麹との匂の外に、多勢の人間が置いて行つた生生いき/\した香がしてゐる。それから階段の所へ出た。
自分達は伯林ベルリン五日いつか滞在した。何となく支那風に重苦しい、そして田舎ゐなか者が成りあがつたやうに生生なま/\しいすべての感じは、其れ以上滞在して居られない様な気がした。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)