“殖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふ87.7%
ふや6.8%
ふえ2.6%
ふゑ0.5%
フヤ0.5%
こしら0.3%
う0.3%
うえ0.3%
うゑ0.3%
た0.3%
ふゆ0.3%
フ0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
海にはこの数日来、俄(にわか)に水母が殖(ふ)えたらしかった。現に僕もおとといの朝、左の肩から上膊(じょうはく)へかけてずっと針の痕(あと)をつけられていた。
海のほとり (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
さうして此後(このご)も大凡(おほよ)そこんな状勢(じやうせい)で進(すゝ)むからして從(したがつ)て少(すくな)くも是迄(これまで)彌(いや)が上(うへ)に殖(ふ)えて來(き)た國債(こくさい)の總額(そうがく)を殖(ふや)さずに濟(す)まし得(う)る次第(しだい)である。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
預(あづか)り猶(なほ)追々(おひ/\)に門弟殖(ふえ)ければ殊の外に繁昌(はんじやう)なし居たるに此程半四郎の實父半左衞門は不計(ふと)風(かぜ)の心地(こゝち)にて煩(わづら)ひ付しかば種々醫療(いれう)に手を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
桃割(われ)の女は青磁色の薄い絹の襟巻の端に出た糸を指でむしりながら云ふ。先刻(さつき)から心持(こヽろもち)程頬の赤味が殖(ふゑ)たやうである。
御門主 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
飛鳥の御世の、貴い御方が、此寺の本尊を、お夢に見られて、おん子を遣(ツカハ)され、堂舎をひろげ、住侶(ヂユウリヨ)の数をお殖(フヤ)しになつた。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さうしてその目的を以つて君は貨(かね)を殖(こしら)へてをるのぢやらう、なあ、さうすりやその貨さへ得られたら、好んで不正な営業を為る必要は有るまいが。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
口腔内部殊(こと)に歯の変形は容貌改変上極めて重大である。歯を抜き或は殖(う)え、歯並みを変形する手術は現に歯科医によってある程度まで行われているが、怪老人はそれを更らに広く深く究めたのである。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
美作(みまさか)真庭(まにわ)郡美和村大字樫東字鳴ノ殖(うえ)小字破魔場
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
殖(うゑ)るかなり元は隨分繁昌な所で有りましたがナア又曰く此の流れはアレ彼山(あのやま)の間を川に流れて天龍川に落ちますナニお前さん氷は張りますが馬は危ないので通行は致しません人は見當を
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
「庭に立つ」は、庭に植えたという意。「麻手」は麻のことで、巻十四(三四五四)に、「庭に殖(た)つ麻布(あさて)小ぶすま」の例がある。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
始めけるが元より拔(ぬけ)めなき者ゆゑ次第に繁昌(はんじやう)なし此所彼處の屋敷又は大町人などの舂入(つきいれ)を請(うけ)合ければ俄(にはか)に手繰(くり)能(よく)金銀も殖(ふゆ)るに付(つき)地面を求めて普請(ふしん)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
立ち朽(グサ)りになつた家の間に、どし/″\新しい屋敷が出来て行く。都は何時(イツ)までも、家は建て詰まぬが、其(ソレ)でもどちらかと謂へば、減るよりも殖(フ) えて行つてゐる。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)