“貨殖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かしょく87.5%
かしよく12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
想うに貨殖かしょくに長じた富穀と、人の物と我物との別に重きを置かぬ、無頓着むとんじゃくな枳園とは、その性格に相容あいいれざる所があったであろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
旧幕時代には裕福ゆうふくだった上に、明治になってからも貨殖かしょくみちが巧みだったと見えて、今では華族中でも屈指の富豪だった。
貨殖かしよくせわしかった彼女が種々いろいろな客席へ招かれてゆくので、あらぬ噂さえ立ってそんな事まで黙許しているのかと蜚語ひごされたほどである。
松井須磨子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)