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貨殖
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かしょく
ふりがな文庫
“
貨殖
(
かしょく
)” の例文
想うに
貨殖
(
かしょく
)
に長じた富穀と、人の物と我物との別に重きを置かぬ、
無頓着
(
むとんじゃく
)
な枳園とは、その性格に
相容
(
あいい
)
れざる所があったであろう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
旧幕時代には
裕福
(
ゆうふく
)
だった上に、明治になってからも
貨殖
(
かしょく
)
の
途
(
みち
)
が巧みだったと見えて、今では華族中でも屈指の富豪だった。
黄鳥の嘆き:——二川家殺人事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
糜竺
(
びじく
)
は東海の
胊
(
く
)
というところの人で、先祖以来、
貨殖
(
かしょく
)
の道に
長
(
た
)
けているので、家には巨万の財をたくわえていた。
中国怪奇小説集:03 捜神記(六朝)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
父は主計官としてだいぶ好い地位にまで
昇
(
のぼ
)
った上、元来が
貨殖
(
かしょく
)
の道に明らかな人であっただけ、今では
母子共
(
おやことも
)
衣食の上に不安の
憂
(
うれい
)
を知らない好い身分である。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
久秀は六十八歳にもなっていたが、むかしから
貨殖
(
かしょく
)
の
才
(
さい
)
に
長
(
た
)
け、老いても物質に、執着のつよい人だった。
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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なかでも
貨殖
(
かしょく
)
に関する態度を初めて聞き知った。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
貨殖
(
かしょく
)
の道に
疎
(
うと
)
かったからで。
北斎と幽霊
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
“貨殖”の意味
《名詞》
財産を殖やすこと。利殖。
(出典:Wiktionary)
貨
常用漢字
小4
部首:⾙
11画
殖
常用漢字
中学
部首:⽍
12画
“貨殖”で始まる語句
貨殖伝
貨殖列伝