“憂”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
44.9%
うれ26.5%
うれい14.3%
うれひ4.3%
うき2.2%
うさ2.2%
ゆう1.1%
うれう0.8%
うれえ0.8%
うりょ0.5%
(他:9)2.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“憂”を含む作品のジャンル比率
文学 > イタリア文学 > 詩85.7%
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.1%
文学 > 日本文学 > 詩歌3.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
れならどうしてとはれゝばことさまざまれはうでもはなしのほかのつゝましさなれば
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しばらく、物く、たく、しかも陽気な世の中が自分にまみえた。自分は娯しい中に胸迫るものを感じ続けて来た。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
「なんで、あなたは、そんなにうれわしいかおつきをしているのじゃ。」と、老人ろうじんは、むすめにききました。
笑わない娘 (新字新仮名) / 小川未明(著)
ゆっくりと、うらさびしく歌い出しました。これならどこからも干渉のきたうれいはあるまい、と安んじたのでしょう。
大菩薩峠:28 Oceanの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
歎くもの悲しむものは無論の事、僅少きんしょううれいあり、不平あるものさえ一日も一個ひとりたりとも国に置かない。
海神別荘 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この砂原で暴風でも起った日にゃあまたこの砂に埋められるうれいがあるからどうか早く進みたいという考えが起って来ました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
是を以つて知る、縦令たとひ罪過に拘泥するも、運命の解釈さへ誤ることなければ、決つして命数の弊に陥るのうれひなきを。
罪過論 (新字旧仮名) / 石橋忍月(著)
父は間もなく用事が出来て行つてしまひ、私も子供心にうれひを長く覚えては居ず、椽先ゑんさき手鞠てまりをついて居り升た。
黄金機会 (新字旧仮名) / 若松賤子(著)
まゝならぬ世の習はしは、善きにつけ、惡しきにつけ、人毎ひとごとひとには測られぬうきはあるものぞかし。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
お通はむなく死力を出して、瞬時伝内とすまいしが、風にも堪えざるかよわき婦人おんなの、うきにやせたる身をもって、いかで健腕に敵し得べき。
琵琶伝 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
今もいろいろと思い悩まされた揚句あげくが、その思いだけを紙にうつすことによって、そのうさを晴らそうとしました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
むし苦勞くらうまぎらさうとするのである、うささんじよう、こひわすれよう
三尺角 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
しかるにいっこう長閑そうになく、ゆううつらしいようすをした、浪人者らしい二人の武士が、京都のほうへ歩いていた。
娘煙術師 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
次郎は仕切り戸ごしにそんな話し声をきいていて、泣きたいような喜びを感じた。しかし、その喜びは、かれを一そうゆううつにする原因でしかなかった。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
方今ほうこん、世の識者が小学校の得失を論じ、その技芸の教授を先にして道徳の教を後にするをうれうる者なきに非ず。
小学教育の事 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
喜憂栄辱は常に心事にしたがって変化するものにして、そのおおいに変ずるにいたっては、昨日のえいとして喜びしものも、今日はじょくとしてこれをうれうることあり。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
故に世上有志ゆうし士君子しくんしが、その郷里の事態をうれえてこれが処置を工夫くふうするときに当り、この小冊子もまた、或は考案の一助たるべし。
旧藩情 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
うれえ」をおもちゃにするのはおよしなさい。
「じつはちと、世相、うりょうべきものを感じまして、後刻には、殿でん法印ほういんどののもとへも伺いたいとぞんじおりまする」
慈恩の笄でございます、母性愛の光でございます、子をうりょうる孫兵衛の母が、いまわのきわの意見を縫いつけた呪縛じゅばくの針でございます。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
峯々に雲がかかっているときは、翁はうれたげな眼を伏せてはまた開いて眺めた。
富士 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
真女児は、「我身おさなきより、人おおき所、あるいは道の長手ながてをあゆみては、必ず気のぼりてくるしきやまいあれば、従駕ともにぞ出立いでたちはべらぬぞいとうれたけれ」と云うのを無理に伴れて往った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
官員の口てッたッてチョックラチョイと有りゃアよし、無かろうもんならまた何時いつうかのようなつらい思いをしなくッちゃアならないやアネ……だからあたしが言わないこっちゃアないんだ
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
娘は賞められて恥かしがり、この席に連なッているのをむしろつらいことと思ッているらしく、話もせず、人から物を言いかけられると、言葉少なに答えをするばかり、始終下を向いていた,がその風はいかにも柔和でしとやかで、微塵みじん非難をするかどもなく、何となく奥ゆかしいので、自分は余念もなくその風に見とれていた。
初恋 (新字新仮名) / 矢崎嵯峨の舎(著)
そうして、いずれも云い合したように、まゆに深いしわを寄せて、うるわしげな様子を示していました。
計略二重戦:少年密偵 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
あらゆるクリストは人気のない夜中に必ずかう祈つてゐる。同時に又あらゆるクリストの弟子たちは「いたくうれへて死ぬばかり」な彼の心もちを理解せずに橄欖の下に眠つてゐる。…………
西方の人 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
又右衛門は、やつれ顔でうなずき、
顎十郎捕物帳:15 日高川 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
けく」「無けく」「けく」など形容詞の語尾の「け」は皆「ケ」の甲類の仮名を用いています。
古代国語の音韻に就いて (新字新仮名) / 橋本進吉(著)
だが玄徳は六十一。彼はまだ四十一の若さであった。加うるに隠忍よく耐える人である。百ニン自ラウレイナシ、としていた。彼は彼みずから、
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)