“憂鬱”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆううつ91.1%
いううつ5.1%
ユーマー0.9%
うれい0.4%
さびしく0.4%
ふさ0.4%
ナガメ0.4%
メランコリック0.4%
メランコリツク0.4%
メランコリー0.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
自分までもここを捨てて行ったなら、この人たちはどんなに憂鬱ゆううつになるだろうなどとお思いになって、居間の中がお見渡されになるのであった。
源氏物語:42 まぼろし (新字新仮名) / 紫式部(著)
子供は到底母親だけのものか、父としての自分は偶然に子供の内を通り過ぎる旅人に過ぎないのか——そんな嘆息が、時には自分を憂鬱ゆううつにした。
(新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかしその電燈の光に照らされた夕刊の紙面を見渡しても、やはり私の憂鬱ゆううつを慰むべく、世間は余りに平凡な出来事ばかりで持ち切っていた。
蜜柑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
それがしの顔色がんしよくすくなからず憂鬱いううつになつたとえて、博士はかせが、かたかるけるやうにして
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いつものしひたげられた氣持や懷疑心や孤獨な憂鬱いううつが、くづれゆく憤激の餘燼よじんに、めと落ちかゝつた。
平次は近頃すつかり憂鬱いううつでした。お紋のところからは三日に一度位づつ誘ひ出しの手紙が來ますが、あの晩の縮尻しくじり以來家に籠つて考へ事ばかりして居たのです。
斯くの如く體操と作文の爲に最も救ひなき憂鬱ユーマーを味はされた中學を終へると、私は一高の理科へ入學するつもりで、本郷に居た醫學士の叔父のところへ來た。
文学的自叙伝 (旧字旧仮名) / 牧野信一(著)
斯くの如く体操と作文の為に最も救ひなき憂鬱ユーマーを味はされた中学を終へると、私は一高の理科へ入学するつもりで、本郷に居た医学士の叔父のところへ来た。
文学的自叙伝 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
「冗談じゃない、酒は憂鬱うれいはら玉箒たまははきというんだぜ、酒を飲んで胸を重くするくらいなら、重湯を食べて寝ていた方がいい」
大菩薩峠:36 新月の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
「こんなほん読むと、生きる事が憂鬱さびしくなるきりよ。」
放浪記(初出) (新字新仮名) / 林芙美子(著)
勝信 お師匠様がたいへんお悪いのだよ。それでみんな心配しているのだよ……ほんとに何もしらないで。(涙ぐむ)空飛ぶ鳥でさえ羽音をひそめて憂鬱ふさいでいるような気がするのに。
出家とその弟子 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
媾を断つて久しい事が、ながめを言ふと説くか、欲情生活の空虚から来る、つれ/″\な憂鬱ナガメを思ひ知らしめた事で、ながめは、
憂鬱メランコリックな、利口そうな顔だちで、左手を長椅子の肘に掛け、右手は、あわのように盛りあがった広い裳裾もすそのほうへすんなりと垂らしている。
目附の憂鬱メランコリツクな、首筋のほつそりとした、小柄な女である。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)