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憂鬱
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いううつ
ふりがな文庫
“
憂鬱
(
いううつ
)” の例文
しかしその
電燈
(
でんとう
)
の
光
(
ひかり
)
に
照
(
て
)
らされた
夕刊
(
ゆふかん
)
の
紙面
(
しめん
)
を
見渡
(
みわた
)
しても、やはり
私
(
わたくし
)
の
憂鬱
(
いううつ
)
を
慰
(
なぐさ
)
むべく
世間
(
せけん
)
は
餘
(
あま
)
りに
平凡
(
へいぼん
)
な
出來事
(
できごと
)
ばかりで
持
(
も
)
ち
切
(
き
)
つてゐた。
蜜柑
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
平次は近頃すつかり
憂鬱
(
いううつ
)
でした。お紋のところからは三日に一度位づつ誘ひ出しの手紙が來ますが、あの晩の
縮尻
(
しくじり
)
以來家に籠つて考へ事ばかりして居たのです。
銭形平次捕物控:027 幻の民五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それが
偶
(
たまた
)
ま
訪
(
たづ
)
ねて来たいたづらな酒飲みの友達が、彼等の知らぬ間に亀の子を庭の草なかに放してなくなしてしまつた。彼は云ひやうのない
憂鬱
(
いううつ
)
な溜息を感じた。
哀しき父
(新字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
私の勇氣は、
挫
(
くじ
)
けていつた。いつもの
虐
(
しひ
)
たげられた氣持や懷疑心や孤獨な
憂鬱
(
いううつ
)
が、
崩
(
くづ
)
れゆく憤激の
餘燼
(
よじん
)
に、
濕
(
じ
)
め
濕
(
じ
)
めと落ちかゝつた。みんなは、私が惡いと云ふ。多分、さうかも知れない。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
それがしの
顔色
(
がんしよく
)
少
(
すくな
)
からず
憂鬱
(
いううつ
)
になつたと
見
(
み
)
えて、
博士
(
はかせ
)
が、
肩
(
かた
)
へ
軽
(
かる
)
く
手
(
て
)
を
掛
(
か
)
けるやうにして、「
大丈夫
(
だいぢやうぶ
)
ですよ、ついて
居
(
ゐ
)
ますよ。」
熟々
(
つら/\
)
案
(
あん
)
ずれば、
狂言
(
きやうげん
)
ではあるまいし、
如何
(
いか
)
に
名医
(
めいい
)
といつても
十和田湖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
ミケロアンゼロの
憂鬱
(
いううつ
)
はわれを去らずけり
桜花
(
さくら
)
の
陰影
(
かげ
)
は疲れてぞ見ゆれ
桜
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
石炭に琥珀まじれり
憂鬱
(
いううつ
)
のなかにも光る歌のまじれり
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
日本の
憂鬱
(
いううつ
)
な十月の
夜
(
よる
)
の
彼岸
(
あなた
)
に
北原白秋氏の肖像
(新字旧仮名)
/
木下杢太郎
(著)
六兵衞の捨鉢な氣持のうちには、妙に平次を
憂鬱
(
いううつ
)
にさせる調子があります。
銭形平次捕物控:103 巨盗還る
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
切
(
しき
)
りにこみ上げて來る不安と
憂鬱
(
いううつ
)
に、お角は思はず居ずまひを直しました。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お糸といふのは此間行方不明になつた姉のお清と共に、日本橋の二人小町と言はれた美人ですが、自分の身に降りかゝる恐ろしい危難を豫知したものか、近頃は一日増しに
憂鬱
(
いううつ
)
になつて行きます。
銭形平次捕物控:002 振袖源太
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
斯んな殺生なことをしなければならぬ八五郎をすつかり
憂鬱
(
いううつ
)
にします。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“憂鬱(メランコリー)”の解説
メランコリー(en: melancolia, melancholy、de: melancholie、fr: mélancolie、it: malinconia)、憂鬱(ゆううつ)とは、日常的な用法では、はればれしない落ち込んだ気分、抑うつのこと。英語の「メランコリー」はギリシア語の「μελαγχολία」(melagcholia) に由来する。七つの大罪の前身となった八つの枢要罪の一つ。
(出典:Wikipedia)
憂
常用漢字
中学
部首:⼼
15画
鬱
常用漢字
中学
部首:⾿
29画
“憂鬱”で始まる語句
憂鬱症
憂鬱病
憂鬱性
憂鬱作家