“憂鬱症”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆううつしょう25.0%
メランコリー16.7%
デブレッション8.3%
ヒステリイ8.3%
ヒポコンデリイ8.3%
ヒポコンデリー8.3%
ブリウ・デビル8.3%
メランコリア8.3%
メランコリヤ8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
実際すみ子は国へ帰ってから一種の憂鬱症ゆううつしょうかかり、それの続きの様にして死病にとりつかれたのだ相ですから、田中の言う所も尤もではあるのです。
モノグラム (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
下剃の幾松をうとましく見たのはまことに自然な成行きで、幾松がそれを悲観して、極度の憂鬱症メランコリーに陥ったのも考えられることでした。
御厄介をかけましたあの姫草ユリ子と言う女は、卵巣性オバリヤルか、月経性メンスツリアルかどちらかわかりませんが、とにかく生理的の憂鬱症デブレッションから来る一種の発作的精神異常者なのです。
少女地獄 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
濡れ黄ばむ憂鬱症ヒステリイのゆめ
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
いわく、『病気、熱病の発作、極度の侮辱、憂鬱症ヒポコンデリイ、警察の連中』
母は美しいひとだったが、劇しい憂鬱症ヒポコンデリーで、葵のものごころがついた頃には、もう、ひとり離れた数寄屋のなかで起居し、いかなる人間にたいしても口をきかなかった。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「女」といふ哀れを傘にして良人の直接の怒りから逃れ、「母」といふ事実を循にして子等の口を閉し、徒らに子等の胸を「憂鬱症ブリウ・デビル」の翼で覆はうとする母親こそ真にたゞ独りの罪人だと思つた。
村のストア派 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
しかし、これは森の墓場へきたという本能だけではなく、先天的にゴリラというやつは体質性の憂鬱症メランコリアなのである。つまり、「沈鬱になり易い異常的傾向アブノルメ・テンデンツ・デプレショネン」がある。ああ、また鉛筆のしんが折れた。
人外魔境:01 有尾人 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
否、憂鬱症メランコリヤが誇大妄想狂や躁狂に比して一層不幸だと同じ意味に於いて、此種の「自己否定」は「自己肯定」に比して更に不幸である。
三太郎の日記 第一 (旧字旧仮名) / 阿部次郎(著)