“併”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
しか73.0%
あわ16.0%
あは5.2%
なら2.9%
しかし0.7%
0.3%
0.3%
あはせ0.2%
シカ0.2%
あひ0.2%
あわせ0.2%
しかしなが0.2%
0.2%
ならび0.2%
アハ0.2%
ナラ0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかし、其は我々の想像の領分の事で、しかも、歴史に見えるより新しい時代にも、なほ村々・国々の主権者と認められた巫女が多かつた。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
女性はよろしくその処置に女性特有な冷めたい細心と美の放散をあわせ用いて、逆に男へ火をつかませる思いを与えなければなるまい。
美しい日本の歴史 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
神樂坂の毘沙門樣は善國寺の境内をあはせて、今よりは遙かに廣く、眞夜中過ぎのたゝずまひは、氣味が惡いほどシンとして居ります。
しかるに思いがけもなく抹茶趣味の左千夫からこの舶来の花を貰うて、再び昔のように小桜草とならべて置かれてあるのが満足であった。
病牀苦語 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
しかしながら金解禁きんかいきん準備じゆんびとしては在外正貨ざいぐわいせいくわ潤澤じゆんたくたことはその準備じゆんび大半たいはん目的もくてきたつしたとつて差支さしつかへないのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
その報告やら、また数日前に、大坂を去って堺へ入った旅行中の徳川家康の様子をもわせて告げて来たものだった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
道時が何か私の非難など致します時には、かし私のいもとに山木梅子と云ふ真の女丈夫ぢよぢやうぶが在りますよと誇つて居るのです——丁度ちやうど昨年の十月頃でしたよ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
掘たる雪は空地あきちの、人にさまたげなきところへ山のごとくつみ上る、これを里言りげん掘揚ほりあげといふ。大家は家夫わかいものつくしてちからたらざれば掘夫ほりてやとひ、いく十人の力をあはせて一時に掘尽ほりつくす。
ぢやが、大織冠タイシヨククワンさまの代どころでは、ありは致しませぬ。淡海公タンカイコウの時も、まだ一流れのお家でおざりました。シカ其頃ソノコロやはり、藤原は、中臣と二つの筋にワカれました。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
(あか川の事はこゝにいはず、千曲川一名を信濃川ともいふ、くまの字をも用ふ)千曲川の水源すゐげんは信濃越後飛騨の大小の川々あまたながあひて此大河をなす也。
大家たいか家夫わかいものを尽して力たらざれば掘夫ほりてやとひ、幾十人の力をあわせて一時に掘尽す。事を急に為すは掘る内にも大雪下れば立地たちどころうずたかく人力におよばざるゆゑなり。
(新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
しかしながら「過ギ去リタル意識」を過去として許す意味に於ては、当然、現在より先にあるべき「意識のはたらき」を未来と名づくべきではあるまいか、といふ疑問に達する。
意識と時間との関係 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
幸ひ此方こつちの社が拡張の機運に際して居たので、社長は随分と破格な自由と待遇を与へて竹山をれて来たのだと云ふ事であつた。
病院の窓 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
仏典に名高い賢相大薬マハウシャダの妻毘舎佉ヴィサクハ女、美貌智慧ならびに無双たり。
ははあ、文盲もんもうとみえるな。読んで聞かせる。その裏面うらを返してみい。——楮幣チヨヘイハ銅幣『乾坤通宝ケンコンツウホウ』ト同ジクアハセ用ヒ、一切ノ交易ニトドコホリアルナカレ——としてあるのだ。よくおぼえておけ。
例年当寺ニテ執行シュギョウ阿波アワ丈六寺代印可ノ儀ナラビニ遍路人ヘンロニン便乗ノ扱イ等ニワカ阿州家アシュウケヨリ御差止オサシト有之候コレアリソウロウモッテ中止イタシソウロウナオ秋船アキブネノ遍路ハ其折ソノオリ再告申サイコクモウスベキコト
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)